2020-04

4・18(月)シルヴァン・カンブルラン指揮読売日本交響楽団定期

   サントリーホール  7時

 予定通り、約束通り、来日を果たしてくれた常任指揮者シルヴァン・カンブルラン。
 ちょうど1年前、火山の噴火で欧州の航空路線が大混乱した時にも、彼はパリからマドリードまで車で走り、南回りルートに乗ってテル・アヴィヴ(トランジット・ビザの不都合のため空港で14時間も過ごした由)と香港で乗り継ぎながら、2日以上もかけて日本へやって来てくれたのだった。そして今回も・・・・。
 これはもう、彼の誠実さのしからしむるところであろう。

 冒頭に追悼曲として彼が指揮したのは、メシアンの「聖体」という弦楽器のみの静謐な小品だった。さすがフランス人指揮者、という感。
 本番のプログラムは、プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」抜粋に始まり、ラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」と「左手のためのピアノ協奏曲」、そして「ボレロ」という構成で、これも大変な重量級選曲である。

 「ロメオ」も「ボレロ」も、滑らかな響きを基本とした、どちらかというと流麗な仕上がりで、オーケストラにはもう少し色彩感が欲しいところではあったが、読売日響もかなり良く彼の指揮に応えていたと思う。
 特に「ボレロ」は最後まで均衡と緊張を失わず、テンポもクレッシェンドも、極めてまとまりの良い構築になっていて、愉しめた。
 協演を重ねれば、さらに精妙なニュアンスに富む演奏が可能になるだろう。昨年の横浜での「クープランの墓」でのように。

 今夜のもう一人の立役者は、言うまでもなく、ラヴェルの2曲のピアノ協奏曲を弾いたフランスの名手ロジェ・ムラロである。
 メシアンとラヴェルを弾けば今や第一人者――という紹介文はともかく、ラヴェルのピアノ協奏曲がこれほど鮮やかに輝いた演奏で聴いたことは、これまでになかった。
 音の光沢、粒立ち、洗練された感覚、生き生きとした躍動などをはじめ、あらゆる面で、否応なしに納得させられてしまう。「ト長調」第2楽章における明晰な叙情、「左手」での凄まじいエネルギー感など、驚くべき集中力がこのピアニストの演奏を貫いている(こうなると、21日のリサイタルでのピアノ版「幻想交響曲」がますます楽しみになる)。

コメント

私は今日
カンブルランのヤナーチェクを
聞きました

確かに音が精巧で
かつ調合されて
読響よくついていって
ました

それよりも感動したのは
冒頭のモーツァルト
今まで聞いた読響の中で
一番上手かった

音が粒になり転がり
メゾピアノの旋律が
美しかったです

今度は九月
ベートーベンです

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