2020-04

4.16(土)飯森範親指揮山形交響楽団

   山形テルサホール  7時

 10時15分発のJALで、伊丹から山形へ飛ぶ。
 飯森と山形響がブルックナーの「交響曲第6番」を演奏するというので――これまで彼らが「3番」「4番」「5番」を取上げた時にもすべて聴いて来ているので、その進境を見届けたいと思ったからである。

 弦の編成は、これまでと同様に10-8-6―6-4。
 管は、もともとブルックナーの交響曲の場合、「第6番」までは基本的に2管編成(但しこの曲の場合、金管はトランペット3、ホルン4、トロンボーン3にバステューバ1)だから、ほとんどトラを入れないでも済むわけだ。

 今日は金管が非常に力強く、特にトランペットは強靭に吹きまくっていたが、10型編成の弦がそれに些かも遜色なく響いていたのは立派であった。飯森も山響も、この編成でブルックナーを既に何曲も取上げているので、音のつくり方の呼吸を今や完全に会得しているのだろう。
 確かに16型で演奏されるブルックナーに比較すれば、ややスリムで筋肉質的で、鋭角的な響きではあるが、しかし音楽の量感という面では、充分たっぷりしたものを備えるにいたっている。最初の頃の「4番」などと比べると、もはや格段の差である。

 山響は、本当に上手くなった。飯森が常任指揮者に就任した直後から私はこのオーケストラを定期的に聴きに来ているが、以前にはいかにも「地方のオケ」という鄙びた雰囲気があったのに対し、今や「都市オーケストラ」の一つとしての余裕のようなものが、舞台全体に感じられる。
 これは言うまでもなく、飯森の音楽監督としての努力、事務局の奮闘、優秀な楽員の補強など、いろいろな力が結集した成果であろう。喜ばしいことだ。

 ブルックナーに先立つプログラムの第1部では、小川典子をソリストに、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第2番」が演奏された。ソロもオーケストラも、シャープで歯切れの良い、引き締まった明晰なアプローチである。極めてアクセントの強いメリハリのある演奏が、端整な構築の裡に闘争的なベートーヴェン像を描き出して、すこぶる聴き応えがあった。

 ロビーでは、募金活動。開演前には、ポッパーの「チェロによるレクイエム」という珍しい曲が演奏されていた。飯森もプレトークやアフタートークで、仙台フィル――6月まで定期演奏会の開催が不可能になり、苦境と闘っている――への支援を、繰り返し語っていた。

コメント

さくらんぼの香りとか、昔、山形に入ったといわれる京都からの文化の香りとか、あるいはその土地の気質とか、そういう郷土の魅力は、地方オーケストラには、反映されとるんですかニャ?ねこはそこまで遠出しないのでわかニャいのだが・・・素朴な疑問が湧いた。そういうの、あるといいニャあと思うニャリね。猫がこうやって猫言葉になってしまうように・・・猫の台詞もいつも載せて下さって、東条センセ、ありがとニャ!

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