2020-04

11・13(火)ドレスデン・オペラ「タンホイザー」

  東京文化会館大ホール

 ザクセン・ドレスデン州立歌劇場の来日公演、「タンホイザー」の2日目(東京初日)。

 ハンガリーのベテラン指揮者ガボール・エトヴェシュが指揮した。この人、CDでも出ているライヴの「パルジファル」を聴いた時には悪くないと思ったが、今日初めてナマで聴いて、わけが分らなくなった。これほどガタガタでバランスの悪いシュターツカペレ・ドレスデンの演奏は、かつて聴いたことがない。特に木管の粗さといったら、呆気に取られるほどだ。しかし第1幕が終ると同時に飛んだ大ブーイングが効いたのか、招聘マネージャーが劇場側に注意を促したのが効いたのか、とにかく第2幕からは何とか持ち直した。それでも、今年3月にドレスデンに入り浸ってオペラを聴いた時の演奏に比べると、その水準には天と地ほどの差が感じられる。今回のオーケストラは、一体どんなメンバーが来ているのだろうか。
 ともあれ、このドレスデンの「タンホイザー」には、おなじみ準・メルクルが指揮する2回の公演が、このあとにある。そしてこの歌劇場の総帥ファビオ・ルイジの指揮する「ばらの騎士」と「サロメ」も、これから始まる。それに望みをかけよう。

 演出は、ペーター・コンヴィチュニーだ。先日ドレスデンで観た舞台と基本的に変わりはない。ご興味があったら、アーカイヴの「5月20日」のところを覗いて見て下さい。ただ、第3幕大詰めの場面などは、あの時の方がもう少し美しかったような気がする。幸いに今回は、舞台袖から大きな花がポコンと飛び出すテは使われず、その代わり、葉が生えた杖(救済の奇蹟の象徴)を表わしているような、枝のようなものがヌッと突き出るだけだ。しかし、これとて随分奇異な光景ではある。

 タイトルロールはロバート・ギャンビル、エリーザベトはカミッラ・ニールンド。まず適役だろう。ヴォルフラムはアラン・タイトゥスだったが、この演出の中では少し骨太に過ぎるような気もする。ヴェーヌスはガブリエレ・シュナウトで、ちょっと粗いとことがなくもないが、手慣れた役どころだ。

コメント

参考になりました

14日のNHK音楽祭でこのオケを聴いた時に、ドレスデンや東京で今までに聴いたのとあまりにも違う「緩さ」が随所にあり、正直驚きました。

17日に観に行きますが、準・メルクルがドレスデンで指揮したタンホイザーが大変素晴らしい上演だったので、再度聴きたいと思い大慌てでやっとの思いで切符を入手しました。是非メルクルに頑張ってもらってオケを持ち直してもらいたいです。

この日の公演には、私も珍しく各幕で「ブーイング」をしました。
これは、指揮者に、というよりも、ドレスデンでオペラを指揮をしたことのない、無名の人間を、「音楽監督」の代役として呼んでくる歌劇場と招聘元への「ブーイング」です。
演奏も、東条さんのおっしゃるとおり、私がドレスデンや東京で聞いたどの公演よりもひどかったです。

指揮者としては、この夏にバイロイトでルイージの代役で出たマイヤーのほうが、はるかにましと思いました。(バイロイトでは、最終日を聞きました。)

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