2008-05

8・20(月) ザルツブルク音楽祭
 ダニエル・ハーディング指揮ウィーン・フィル

8時30分 ザルツブルク祝祭大劇場

 ウィーン・フィルが、俊英ハーディングの指揮によく合わせている。ワーグナーの「ジークフリート牧歌」も、R・シュトラウスの「4つの最後の歌」も、オーケストラの編成は比較的大きいにもかかわらず、まるで室内オーケストラの編成のように、音の粒立ちが強調されていた。コンサートマスターのライナー・キュッヒルも、日頃とは違い、妙にガリガリした音色で「4つの最後の歌」のソロを弾いてみせる。プロ根性は偉いが、こういう音でこの曲は聴きたくないものだ。ソロを歌ったルネ・フレミングが、なぜか声が荒れ気味で、細かいヴィブラートが目立つようになってしまった。
 同じくシュトラウスの「死と変容」も、音が硬めで、最強奏の箇所など耳障りな響きに聞こえる部分もある。ふつうなら音が柔らかく聞こえるはずの1階席でこのような響きになるのだから、相当なものだ。その点、ウェーベルンの「6つの小品」が最もハーディングの良さが発揮されたように思うのだが、客席の高齢の聴衆らの反応は低い。
 「牧歌」の最中にケータイが鳴るわ、エンディングのところで場外から女の不気味な悲鳴が聞こえて客席がざわつくわ、なにか落ち着かない演奏会であった。

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