2019-05

11・14(日)NISSAY OPERA 2010
グルック:オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」

   日生劇場  2時

 ウィーン版による上演。広上淳一指揮読売日本交響楽団、高島勲演出・ヘニング・フォン・ギールケ舞台美術、広崎うらん振付。宮本益光(オルフェオ)、津山恵(エウリディーチェ)、西山友里恵(アモーレ)に、C・ヴィレッジシンガーズの合唱。
 上演の出来は、ほぼ予想していた通り。

コメント

NISSAY OPERA 2010「オルフェオとエウリディーチェ」(11月13日)

有名なアリア以外はなかなか聴くことがない作品を全曲聴くことが出来る、オルフェオをアルトとバリトンが歌い分ける、広上淳一がオペラを指揮するなどが事前の関心事項だった。
滅多に上演されないグルックのオペラを観ることが出来たという点では良かった。

高島勲演出と言うと「映像」の連想があり、今回も窓、舞踏会、よみの国の映像表現は効果的だった。開演前は白かった窓が開演する頃には茶色の窓になっているなどのサプライズもあった。休憩中、私の後席の人は「白い窓が茶色くなっていてびっくり。映像だからこういうことが出来るんだね」と会話していた。この他、舞台を上下させるだけでいくつかの場面を表現していたのも悪くはなかった。

踊りが必要な作品なのだろう、また、広崎うらんは力のある振付家なのだろう。しかし、この踊りとこの男性ダンサーたちがこの作品に合っているかどうかは疑問。合唱歌手たちもところどころ変な踊りをするので舞台全体がうっとおしい限り。音楽が耳に入らず目をつぶりたいと思うところもあった。
演出家が「必要」と判断してこの踊りを使ったのだろうが、踊り、合唱、ソリストのバランスは成功していない。

手嶋眞佐子は写真とは印象が違う人だった。随分男性的な雰囲気。美術はギールケで衣装も彼が担当しているのだろうが、オルフェオの衣装はなんだか洗練されない。
手嶋は独特な声質だが、歌がやや一本調子なのが残念。
C.ヴィレッジシンガーズの合唱はもう一段高いレベルを期待したい。
このように、第1幕の段階では「先般の広島での『カルメル会修道女の対話』の方がレベルが高いかも知れないなあ」などと思った。

広上のオペラ指揮に期待したのだが、極めて普通。バロック・オペラならどこかもっと誇張があっても良いのに終始シンプル。読売日響の真面目さにも原因があるのか。

エウリディーチェの佐藤路子はソリスト級とは言え声楽アンサンブルのメンバーとのことなのだが、期待より良かった。舞台姿も美しい。
アモーレの佐藤優子はマスタークラス在籍中ということなので、まだ勉強中のレベルなのだろうと思って多くを期待していなかったが意外に活躍。振付、天使の羽のついた衣装、演出(ぶらんこで登場・退場)にも助けられて存在感もあった。

第3幕第3場は晴れの場面で、薔薇を使ってのアモーレのコミカルな動き(皆の頭を薔薇で叩いて行く)が続きかわいらしい。ここまで深刻に踊って来た男性ダンサーたちもコミカルな動きをしてこれに応えるので思わず笑いを誘う(ダンサーの踊りは全体がこのトーンの方が良かったのではないかとさえ思った)。ここは「終わりよければ全て良し」という感じでまとまり幸せな気分で帰宅した。

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