2020-04

11・5(月)ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団

  サントリーホール

 メンバーがかなり入れ替わったのか、若い奏者が多くなったのが目についた。オーケストラの響きも、以前と同じようにまとまりが出てきたのは喜ばしい。全体的に音色が明るくなったように感じられたのだが、これは席の位置のせいもあったか。今回のツァーのプログラムは、すべてロシアもので固められている。

 前半のチャイコフスキーの「冬の日の幻想」は、不思議に几帳面なイン・テンポの演奏で繰り広げられ、それは「ロシアの冬」を感じさせる情感こそ出ていたものの、なにか優等生的で面白みのない表現だった。こちらが気分的に乗らなかったためもあるのか。
 が、後半のラフマニノフの第2交響曲に入るや、やっとゲルギエフ節が炸裂、劇的なデュナミークの対比に加え、テンポも生き生きと流動しはじめた。クレッシェンドとアッチェルランドを自然な流れの中に結合させて巧みにクライマックスへ盛り上げるのはゲルギエフのお家芸だが、それも最高度に発揮されていた。特に豊麗な音色で情感たっぷりに歌い上げられた第3楽章は、圧巻といえたであろう。

 アンコールでは、最初にリャードフの「バーバ・ヤガー」。こういう荒々しい、怪奇な音楽をやると、彼らは実に巧い。2曲目は「胡桃割人形」の「トレパーク」で、これは最近彼らがよくやるアンコール曲だが、ゲルギエフはほとんど腕を動かさず、オーケストラの自主的な躍動にすべて任せて見せるといった調子。その代わり、あのリズムを保持するために、コンサートマスターが獅子奮迅の活躍。

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