2018-09

7・28(水)トリノ・オペラ来日公演 プッチーニ:「ラ・ボエーム」

   東京文化会館大ホール  6時30分

 ジャナンドドレア・ノセダが音楽監督として率いるトリノ・オペラ(トリノ王立歌劇場)が携えて来たもう1本の作品――プッチーニの「ラ・ボエーム」の公演2日目。
 ミミにバルバラ・フリットリ、ロドルフォにマルセロ・アルバレスという顔ぶれで、今日は2人とも快調であった。

 このフリットリ、および「椿姫」でのナタリー・デセイは、ノセダにとっては、トリノ・オペラの来日を準備している段階から「絶対彼女たちの主役で」と考えていたプリマ・ドンナだったという。2年ほど前、ノセダにインタビューした際にも、彼は目を輝かせてそれを語っていたのだった。
 今回は、共演主役陣の調子の良さもあって、彼も満足だったであろう。終演後の楽屋では、「シンガーズはグッド、みんなグッド。but、マエストロはショウショウ(少々)」と、妙な日本語を連発してご機嫌であった。

 共演のガブリエーレ・ヴィヴィアーニ(画家マルチェッロ)、ナターレ・デ・カローリス(音楽家ショナール)、ニコラ・ウリヴィエーリ(哲学者コリーネ)ら、「仲間たち」がきわめてバランスよく周囲を固めていた。速いテンポの歌のやり取りの呼吸も、友情にあふれた演技も確実。このように脇役がしっかりしていると舞台も引き締まるものである。
 今回は森麻季がムゼッタを歌ったのが注目されたが、第2幕ではかなり癖の強い歌いぶりで、駄々をこねる演技などにも、何か力みかえった雰囲気があるのが気になった――要するに、もう少し「自然さ」があった方がいいのではないか、ということ。

 演出はジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ、復元演出がヴィットリオ・ボレッリとクレジットされている。アルド・テルリッツィの衣装・美術を含め、ストレートで衒いが無く、派手ではないがしっとりと美しい雰囲気の舞台という印象だ。
 特に第4幕のラストシーン、悲しみにくれる仲間たちがモノクロ的な色合いの中にシルエットとなって佇む光景はすこぶる美しかった。この演出を一言で表現するなら、ボヘミアンたちの強く深い友情を描く上で極めて優れたものであった、ということになろうか。

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