2018-06

7・17(土)スダーン&東京響のシューベルト、ハイドン、フランク

  2時  東京オペラシティコンサートホール

 シューベルトの「アルフォンソとエストレッラ」序曲をナマで聴いたのは、私にとってはこれが初体験。シューベルトが直前に聴いたウェーバーのオペラの影響が大きい――とは楽屋でユベール・スダーンから教えられた話だが、たしかにそう言われればそう。
 しかし今日聴けたのは、紛れもなくスダーンと東響があの「シューベルト交響曲ツィクルス」でも展開していたシューベルト・スタイル――ピリオド楽器調の、強烈なアクセントとアタックを備えた、引き締まった音楽だった。

 この毅然剛直たる構築の裡に瑞々しい躍動感を湛えた演奏は、次のハイドン交響曲第103番「太鼓連打」の、それにふさわしい曲想の中で、最高度に発揮される。こういうハイドンは素晴しい。ちなみに今回のティンパニの「連打」は、変ホ音のみの、漸強と漸弱をもった、あまり長くないトレモロだった。

 後半はフランクの「交響曲ニ短調」。がっちりした緻密な構築を持つ作品ゆえ、スダーンの本領はここでも発揮される。「仁王のようなフランク」といった厳めしい演奏だが、その緊迫感がなかなか好い。
 面白かったのは、その音色。管も弦もいっぱいに鳴らしながら、開放的でなく、むしろ、くぐもった陰翳の濃い音だ。
 こういうサウンドは、スダーンがザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の首席指揮者だった時代によく創り出していたものではなかったかしらん。東響との演奏では、シューベルト・ツィクルスの最初の頃に聴かせていたことがある。
 指揮者とオーケストラの呼吸が合っている状況の中では、全曲にわたってそれが実現できるものらしい。

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