2017-10

3・22(月)地方都市オーケストラ・フェスティバル2010
パスカル・ヴェロ指揮 仙台フィルハーモニー管弦楽団

  トリフォニーホール 3時

 今年の地方都市オーケストラ・フェスティバルは、20日~28日に開催中。参加団体は大阪シンフォニカー響、大阪センチュリー響、仙台フィル、群馬響、京都市響。その他室内楽参加として広島響とセントラル愛知響が名を連ねている。

 パスカル・ヴェロが4年前の4月に仙台フィルの常任指揮者に就任して以来、このオーケストラの音には明確な個性と色合いが備わって来ているのは、周知の通り。
 私はこの1年ばかり聴く機会がなかったが、久しぶりに聴いてみて、いいオーケストラになったとつくづく感じ、嬉しくなった。弦や管の音色に艶があり、響きも良く、声部の交錯には濁りがほとんどなく、しかも演奏にはノリがある。

 もちろんレパートリーにもよるけれども、今日の曲目――ベルリオーズの「ローマの謝肉祭」、フローラン・シュミットの「サロメの悲劇」、バーバーの「アンドロマケーの別れ」、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」といった作品では、ヴェロと仙台フィルの最良のものが発揮されているだろう。
 意欲的なプログラムだ。
 編成の大きな曲ばかりだから、カネも相当かかったであろう。企画と演奏の両面における気魄を讃えたい。

 バーバーの「アンドロマケーの別れ」を聴いたのは、私はこれが初めてだった。トロイ戦争に敗れた勇士ヘクトールの妻アンドロマケーが、処刑される息子への別れを悲痛に歌う曲だが、極めて劇的だ。
 こういう作品を聴くと、バーバーが新メトロポリタン歌劇場杮落しのために「アントニーとクレオパトラ」なるオペラを委嘱されたのももっともだ――という気もするが、あの上演が「壮大な失敗」に終ったのは、やはり彼には、長大な大作オペラを弛緩無く保たせるテクニックが不足していたのだろう。ともあれ、この曲を聴けてよかった。

 シュミットとバーバーの作品では、佐藤ひさら(ソプラノ)が協演。また「ペトルーシュカ」のピアノは、倉戸テル。

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