2017-10

1・29(金)ナントの「ラ・フォル・ジュルネ」(第3日)
ショパンのピアノ作品全集第3回 1828~1830年

   サル・グルジマーラ(グジマワ) (10時45分~11時50分)

 前夜遅くロワール河畔の街ナントに入る。空気は冷たいが、雪は全くなく、朝の雨も上って日中は快晴、爽やかそのものだ。
 今年の第16回「ラ・フォル・ジュルネ」のテーマは「ショパン」。

 会場は「シテ・デ・コングレ」(ナント市国際会議場)というフォーラム式の建物で、一つの建物の中にいろいろな大きさのコンサートホールまたは広間――本来は会議場だろう――が集まっているところは、東京の「ラ・フォル・ジュルネ」会場である有楽町の「国際フォーラム」と同様だ。
 建物は日本よりも小ぶりだが、会場の数はむしろ多いだろう。大ホール(1900席)からサロン(80席)までさまざまだが、各ホールには今回のショパンのテーマに合わせ、彼にゆかりのある友人たちの名前が付されているのが洒落ている。
 今回各ホールで行なわれるコンサートは総計241回とのこと。とにかく、その中から好みに合いそうなのを選んで聴いて回る。

 ショパンの年代別作品のプログラムで構成されている「アンテグラル」は面白い。
 今日は子供の団体鑑賞が入っていて、かなり騒々しい。このホールは800席で、ピアノ・リサイタルの大きさとしては手頃だが、会議場的なアコースティックだから、ピアノには些か苦しかろう。
 出演者は、アンヌ・ケフェレック、アブデル・ラーマン・エル・バシャ、児玉桃、イッド・バル=シャイ、ケフェレック(再)、最後にフィリップ・ジュジアーノという順番で、ショパンの1828~1830年の作品を、それぞれ1~5曲ずつ弾く。

 プログラムには、「作品6」の4つのマズルカ、「作品7」の5つのマズルカを中心に、他数曲のマズルカが並び、その他ポロネーズ(1曲)、ノクターン(1曲)、ワルツ(3曲)という具合。児玉桃は「作品69の2」のワルツを弾いた。

 それぞれのピアニストの個性の違いを聴き比べるという点でも面白いが、どちらかといえば概して端正な弾き方をするピアニストが続き、また作品の配列も――それなりに考えられた流れではあるけれども――山あり谷ありという構成ではないので、一つのコンサートの中で山場を作るというわけには行かないのが、多少平板な印象を与えるだろう。ただ、選曲の狙いとしては興味深いのは事実である。
 ピアノは何故かあまりふくらみのない、キンキンした音がする。会場の音響のせいもあるだろうが、ピアニストたちの弾き方も多少関係しているのではなかろうか。といって、エル・バシャやケフェレックや児玉がああいう音を出すというのはちょっと信じられないことだが・・・・。

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