2020-04

10・15(月)ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮読売日本交響楽団

  サントリーホール

 7時からチャイコフスキーの「組曲第2番」(45分)が演奏され、そのあとにオペラ「イオランタ」(1時間40分、休憩なし)が演奏会形式で上演された。したがって終演は10時直前。
 コンサートとしてはいかにも長いが、しかし「イオランタ」の音楽の叙情美、いつに変わらぬ「ロジェヴェン節」の妙、読売日響の快調、歌手陣の健闘、字幕の解りやすさなどにより、疲れも吹き飛ぶ思いにさせられた。客席も「退屈の身じろぎ」の気配が全くなかったし、カーテンコールも大いに盛り上がっていたから、多くの人々が同じ思いだったのではなかろうか。

 このオペラ、ずっと昔に、映画になったのを見たことがある。その時には、盲目の姫イオランタが視力を取り戻す場面で、カメラが遠くの山々の碧い稜線を追って行く光景と、そこの音楽の美しさにうたれたものだったが、さりとてそれ以降はさほど感銘を得る機会もなかった。今回初めてナマで聴いてみて、チャイコフスキー最晩年の管弦楽の色彩の驚くべき精妙さに、認識を新たにした次第である。
 それにしても、こういう曲を手がけた時のロジェストヴェンスキーの巧さは、名人芸といっていいかもしれない。
 題名役の佐藤美枝子は、最初のうち声がオーケストラに消されがちだったが、次第に持ち前の声の爽やかさを発揮した。彼女のロシア・オペラは、もっと聴く機会があっていいだろう。だが今日は男声陣に分があり、成田眞(イオランタの父レネ王)、経種廉彦(イオランタに求婚するヴォデモン)、成田博之(その友人ロベルト)がすばらしい歌を聴かせてくれた。

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