2020-05

12・16(水)シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団 B定期

   サントリーホール

 ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」と「左手のためのピアノ協奏曲」(ソロはニコライ・ルガンスキー)、ショスタコーヴィチの交響曲第11番「1905年」という面白いプログラム。

 ではあったが、最初の2曲は、デュトワにしては意外に重く、洒落っ気にも不足気味で、さながらダンスで重い女性を懸命に振り回して踊っているようなもどかしさ。10年以上前、彼が初めてN響の常任指揮者になった頃には未だオーケストラの呼吸が合わず、そのフランスものの演奏ではよくそんなことがあったものだが、その頃に戻ってしまったのかしらん? 

 ショスタコーヴィチでは、デュトワの流麗さがプラスマイナス両面に働いた。N響の演奏もすこぶる豪華で壮麗ではあったものの、この曲に必要な悲劇的な凄味が皆無なのである。第2楽章での皇帝軍による一斉射撃の殺戮場面など、リズムに緊迫感がないのは、腕を大きくなだらかに回すデュトワの指揮のせいなのだろうか? 
 葬送的な曲想部分での演奏は充分に美しいが、しかしこれももっと――かつてデプリーストやラザレフやゲルギエフやスクロヴァチェフスキが日本での演奏会で聴かせたような、哀切な感情と慟哭にあふれていなくては、この交響曲の標題に合致しないだろう。

コメント

ショスタコーヴィチ、ひたひたと迫り来る恐怖心のようなものが感じられない演奏だったように思います。コールアングレのソロ(池田さん)が心に滲みました。

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