2020-05

12・12(土)シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団 C定期

  NHKホール (マチネー)

 デュトワが1年ぶりに客演指揮。
 ヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」が、さすがに聴きものだった。
 予想外に抑制された響きで序奏が開始された時には少々腑に落ちなかったが、デュトワはむしろ、この作品の叙情的な側面を浮彫りにしようと試みていたのだろう。全曲にわたり鋭角的な響きを抑え、均整の取れた美しさを前面に押し出してまとめ上げていた。

 協演は、東京混声合唱団と、メラニー・ディーナー(S)、ヤナ・シーコロヴァー(A)、サイモン・オニール(T)、ミハイル・ペトレンコ(Bs)。
 この曲、ナマで聴くといつものことながら、ソリストの出番の回数に極端な差があるのには可笑しくなってしまう。ずっとスコアを目で追いながら座っていたペトレンコはほんの僅かしか歌わないし、半開きにしたスコアを手にしたまま身じろぎもせず客席を見つめて座っていたシーコロヴァーは、それこそ一瞬の出番しかない。もしこの公演のためにだけ来日したのなら、随分まあ効率の悪いことで――などとつまらぬことを考えて苦笑したのは終演後の話。
 ともあれ、この曲をこれほど「快く」聴かせてもらったのは、久しぶりのことである。

 前半は、アラベラ・美歩・シュタインバッハーがソロを弾くチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。
 朗々と伸びやかに鳴るストラディヴァリウス「ブース」を駆使して、きりりと引き締まった演奏を聴かせた。こういう毅然たるチャイコフスキーは好い。

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