2009-11

11・2(月)リッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

    サントリーホール

 メンデルスゾーンの第5交響曲「宗教改革」と、ブルックナーの第4交響曲「ロマンティック」。

 「宗教改革」が、圧倒的に素晴らしい。
 演奏された版も「初稿版」と銘打たれており、現行版とは随所に相違がある。あちこちに聴き慣れない音楽が入っており、特に第4楽章コーダなど、全く別の曲と言ってもいいくらいに違う。こういうところが、何ともワクワクするくらい面白い。

 先日のホグウッド指揮N響の「フィンガルの洞窟」といい、今日の「宗教改革」といい、今まで聴いたことのなかったあれこれの版に接することが出来るのは実にありがたいことだ。が、初稿版やら改訂稿やら新改訂稿やらがいっぺんに現われて来るというのはややこしく、まごつかされる。もっともメンデルスゾーンの場合は、これまであまり研究が進んでいなかったこともあって、それも仕方がないのだろうが。

 しかし今日の演奏は、そのような版の面白さももちろんだったが、演奏自体が実に鮮やかだったことを特筆しておかなくてはならない。
 シャイーの指揮の瑞々しさと晴朗さ、ゲヴァントハウス管弦楽団の堅固ながら弾力的な響きなどが相まって、緊迫感のある構成が創り出される。かくも躍動的で迫力に富んだ「宗教改革」は、これまで聴いたことがなかった。これ1曲聴けただけでも、大満足である。
 後半には「ロマンティック」が演奏された。こちらは、決して悪いというわけではないのだけれども・・・・。

 作品の性格からして今日のゲヴァントハウス管弦楽団は、先日の「巨人」の日のそれよりも、陰翳があって落ち着いた音色を紡ぎ出していた。モダンな感覚を取り入れたドイツ古都のオーケストラ、といった雰囲気だが、しかしやっと聞こえるくらいの極端なピアニシモというのは、やはり昔のドイツの管弦楽団なら出さなかった音だろう。
 ちなみにブルックナーは対向配置で、弦は16−16−14−12−10という編成。

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