2020-04

6・7(日)東京二期会 モンテヴェルディ:オペラ「ウリッセの帰還」

      北とぴあ さくらホール  午後2時

 コンヴィチュニーのワークショップはまだ続いており、後ろ髪引かれる思いだったが、1時15分に中座し、混雑の上野公園を抜けて、上野駅から京浜東北線の快速で10分ほど、王子駅近くの北とぴあに入る。
 モンテヴェルディのオペラ「ウリッセ(=ユリシーズあるいはオデッセウス)の帰還」の上演である。高関健指揮の東京交響楽団、演出は高岸未朝。

 このオペラ、登場人物は非常に多い方だし、しかも今回はハンス・ヴェルナー・ヘンツェの編曲による超大編成オーケストラでの演奏(日本初演)で、相当な制作費もかかったろう。申請していた文化庁からの補助金が認められなかったとかで(私が審査委員をつとめている分野ではないのだが)かなり苦労したようである。
 にもかかわらず、よくここまでやったと思う。二期会の意欲的な力作であった。

 ヘンツェ版オーケストラは、エレキや打楽器なども加わった、4管編成の多彩で強大なもの。管楽器の使用が思いがけぬ音色を生んだり、和音が異様に分厚くなったりして驚かされるところもあるが、なるほどこういうテもあったかと感心させられることも多く、やはりこれはこれで面白かった。東京響の力演と、高関健のまとめの巧さが成功の一因であろう。

 演出は、演技がすこぶる類型的で平凡だったことを除けば、全体の構成はよくまとまっており、音楽をもとにした場面の設定や展開などもていねいに考慮されていた。
 ただ、衣装を含めてトラディショナルなスタイルを選んだのは、めずらしいオペラの紹介ということと、2幕併せて正味3時間という長丁場を楽しく見せようということからなのだろうか。おカネがかかったのでは?

 若手中心の歌手陣が健闘した。特に良かったのは、ユリッセ役の小林昭裕(バリトン)、妻ペネロペ役の金子美香(メゾ・ソプラノ)、海神ネットゥーノ役の北川辰彦(バス)、王の忠実な羊飼エウメーテ役の森田有生(テノール)、女神ミネルヴァ役の佐藤奈加子(ソプラノ)。

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