2019-06

2・25(水)藤村実穂子ドイツリートの夕べ

   いずみホール

 大阪はJR環状線の大阪城公園駅に近く、いずみホールがある。中規模の大きさのホールで、客席数は東京の紀尾井ホールとほぼ同じだというけれど、内部はずっと大きく見えて、壮麗だ。アコースティックが良いから、リートのリサイタルや室内楽の演奏会には絶好だろう。

 ドイツ・オーストリアの歌劇場で大活躍の藤村実穂子は、会場の響きを慎重に研究した上で本番に臨み、見事にこのホールを鳴らし切った。バイロイト祝祭劇場の客席空間をさえビリビリと震わせる、あの深みのある声が、今日もたっぷりと響いたのであった。
 歌われたのは、シューベルトの「泉に寄せて」など5曲、ワーグナーの「ウェーゼンドンクの5つの歌」、R・シュトラウスの「私の想いのすべて」など5曲、マーラーの「リュッケルトの詩による5つの歌」など。

 彼女のリートを聴くのは今回が初めてだったが、さすがにワーグナー以降の作品では、その重く陰翳の濃いアルトの声と、時に悲劇的情感の強い表現力が存分に生きる。強烈な存在感も凄い。マーラーは圧巻と言えたであろう。
 ただ最初のシューベルトでは、ロジャー・ヴィニョールズの明るい高音が際立つピアノの音色とのアンバランスが少し気にならないでもなかった。演奏の出来も、「ウェーゼンドンク歌曲集」の中盤になってノリが良くなって来たような気がしたのだが、いかがだったであろう。やはりこの人の壮大な歌唱は、オーケストラとの協演で聴きたいなと思ってしまうのだけれど、それはまた別の話。
 来週(3月3日)には紀尾井ホールでもリサイタルがあるから、もう一度聴いてみることにしよう。

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