2021-06

2021・6・8(火)エルサレム弦楽四重奏団のベートーヴェン

      サントリーホール 小ホール「ブルーローズ」  7時

 恒例の「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」が予定通り6日から開催されている。その目玉商品「エルサレム弦楽四重奏団のベートーヴェン・サイクル」の、今日は第3日だ。プログラムは「第4番作品18の4」「第10番作品74《ハープ》」「第15番作品132」。

 外来の、世界トップクラスの弦楽四重奏団の演奏を聴くのは、久しぶりだ。それに、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲集をナマで聴くのも、随分久しぶりのような気がする。実現されたこと自体が、何より有難い。
 初期、中期、後期の作品から1曲ずつというプログラム構成もなかなか良い。それらが各々の時期の作風なりに完璧な完成品となっていることが、改めて明確に体験できるように思う。

 エルサレム弦楽四重奏団は、デビューが1996年で、今年が活動25周年に当たる。腕達者揃いで、第1ヴァイオリンのアレクサンダー・パヴロフスキー以下、がっちりとした演奏を聴かせてくれる。リズムの切れが実によくて明快で、4人の演奏は均衡が保たれ、どこかのカルテットのように第1ヴァイオリンだけが飛び出して弾きまくるといったタイプの団体ではない。
 4つの楽器それぞれがはっきりと浮かび上がるさまは見事ともいえるが、ただしそれゆえに、4人が一体となって4つの声部が溶け合う弦楽四重奏の魅力といった趣からは、若干の距離があろう。

 もっともこれは、このホールのアコースティックの問題と、小ホールゆえにかなりの至近距離で聴いていたことなども考慮しなければならない。
 いずれにせよ彼らのベートーヴェンは、やはり過度の感情移入を避けるというメンタルの演奏スタイルということになるか。それはそれでいいのだけれど、「132」のような後期の四重奏曲になると、作品の性格上、その演奏の特徴がちょっと気になって来るのは致し方ない。

コメント

デジタルサントリーホール

サントリーホールさんのオンラインで6日の初日を拝聴しました。ベートーヴェンの弦楽四重奏第1番、7番、12番。こうして海外の演奏家の方々が、来日してくださる事に感激しました。このエルサレム弦楽四重奏団は、私、初めて拝聴するのですが、均整の取れた演奏ですね。第1番は圧巻でした。会場も、盛り上がっていました。これから、海外組の来日が増えるといいですね!

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