2021-06

2021・4・17(土)原田慶太楼の東京響正指揮者就任記念(定期)

      サントリーホール  6時

 若手指揮者の中でもおそらく最も脚光を浴びている存在の原田慶太楼が、4月からこの東京交響楽団の正指揮者に就任。4月定期はその彼の話題で満たされた。
 彼が指揮したのは、フランク・ティケリFrank Ticheli(1958生)の「ブルーシェイズBlue Shades」、バーンスタインの「セレナード(プラトンの「饗宴」による)」(ヴァイオリンのソロは服部百音)、およびショスタコーヴィチの「交響曲第10番」。
 コンサートマスターはグレブ・ニキティン。

 日本の若手指揮者にこれほど大きな、熱烈な拍手が浴びせられたのは、私の体験では、かつての小澤征爾以来ではなかろうかと思う。
 事実、演奏はそれに相応しい熱気と活気に溢れていた。就任演奏会のプログラムにアメリカとロシアの現代作品を並べるということからして指揮者の並々ならぬ意欲と姿勢を誇示するものだったが、そのどれもが体当たり的な情熱を噴き出させた演奏で聴衆を熱狂させたのだから、これは大成功と言ってよい。

 東京響もこの若い指揮者を支持して渾身の演奏を繰り広げ、ショスタコーヴィチの交響曲ではホルンとファゴットをはじめ管のソロも映えた。
 またバーンスタインの「セレナード」では服部百音が好演、ソロ・アンコールではシューベルト~エルンスト編の「魔王」を鮮やかに弾いて原田の晴れ舞台に花を添えた。

 今夜は客の入りも最近の演奏会の中では傑出して好調で、休憩時間のロビーは久しぶりに「密」に近いほどの状態と化し、ホールのレセプショニストたちの気をもませていたようである。

 ところで今日は━━当初の予定では大阪の「大阪4オケ」を聴きに行くはずだったのだが、現今の情勢を鑑みて自粛した次第。痛恨のキャンセルであったことは事実だが、他方、この気鋭の原田慶太楼の指揮する東響の溌溂たる演奏を聴けたことは、これはこれで幸いであった。

コメント

素晴らしい熱演でした。

ショスタコーヴィチの10番と言えば、東響が日本初演を行った曲。2016年の東響ヨーロッパツアーでも演奏され、そのツアー直前のノット音楽監督による記念公演でも拝聴しました。壮絶とも言える、研ぎ澄まされたアンサンブルの切れ味という点ではノットさんに一日の長があったように思いましたが、原田さんの演奏も、若い指揮者の熱い思いがビンビン伝わる、聴きごたえのある演奏でした。原田さんと言えば、昨年3月にミューザ川崎(無観客)で東響を指揮した「ハフナー」、そのライブ配信で音楽的表現の濃厚さに舌を巻いたことを思い出します。

東響のヨーロッパツアーは創立70周年記念イベントでした。したがって、今年は東響創立75周年の年。4月のプログラムに大野楽団長の素敵な文章が掲載されていますが、新型コロナで大変な中、挑戦的な活動を続ける東響に心からのエールを送ります。

プロ野球なら、さながらイキのいい若手が初打席ホームランを放ったかのようなエキサイティングな演奏会でした。
大満足の演奏の裏で、ひとつ残念なことが・・・(書きずらい)..。このコロナ禍、休憩中のロビーでの関係者と思しき一団が周りが振り返るほどの大声でご挨拶の歓談をしてる光景は、ちょっぴり残念でした。明らかに関係の方々(マエストロの親族とその知り合いたち)だとわかるほど会話が丸聞こえでした。サントリホールでは、コンサートによっては、休憩中にレセプショニストが会話を控えるようにとカンペを持って歩くこともある中で、この状況下特に密になる休憩中のロビーでのそういった振る舞いは、私自身も含め気をつけたいなと感じました。

ぐろーるたいが様のご意見に同感です。

 新国立などでも、カンペをもって呼びかける係の人々がいる訳ですが、お構いなしどころか、通常よりもうるさくはしゃぐ客がいることもあり、あまりひどいので、私も注意を促したことがあります。この状況下、ということをよく考えて欲しいところです。
 一方、ネットを検索していると、特定のファンがクラシック演奏家と一緒に写っている写真を度々見かけるのですが、この人物は昨夏の公演再開以降も、多くの公演で終演後の面会遠慮を呼びかけているのにも関わらず、出待ちをして演奏家にツーショットをねだり、HPに公開しているようです。
 撮影には応じるが本心、迷惑に思う演奏家も多々おられるでしょうし、著作権、肖像権上、いろいろ問題ないのか‥節操、節度の無さを感じます。また、演奏家の方々も、状況無視のファンには意見し、拒否することも必要でしょう。また、こうしたファンが、一方では文化助成減に好意的、という場合もありますので、演奏家の方々はその点をよくよく心得、人物を確かめた方が無難なように思います。

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