2021-06

2020・11・21(土)阪哲朗指揮紀尾井ホール室内管弦楽団

      紀尾井ホール  2時

 何とか気持を落着けつつ、川崎から第2京浜国道と首都高速2号線を経て都心に入り、とにかく紀尾井ホールへ入る。
 こちらは定期演奏会で、阪哲朗が客演指揮するベートーヴェン・プログラムである。「コリオラン」序曲、「ピアノ協奏曲第3番ハ短調」(ソリストは石井楓子)、「交響曲第1番ハ長調」という配列。
 「コリオラン」はハ短調だから、今日のコンセプトは「in C」ということになる。コンサートマスターは玉井菜採。

 阪哲朗の指揮は、殊更な小細工もない、極めてストレートなスタイルだが、ニュアンスは充分に細かい。
 とりわけ印象的だったのはその演奏の流れの良さで、「第1交響曲」第1楽章終盤あたりにさしかかる頃からそれが目立って来た。第2楽章冒頭、第2ヴァイオリンが始めた主題にヴィオラとチェロ、次いでコントラバス、そしてすぐ第1ヴァイオリン━━が次々と加わって来るくだりで、こんなに音楽が自然に膨らみを増して行く演奏は、これまで聴いたことがなかったほどだ。阪哲朗の設計は巧いなと思わせる。

 コンチェルトを弾いた石井楓子は、不勉強な私は今回初めて聴かせていただいた次第だが、極めてしっかりした力量の人とお見受けする。ただ、ベートーヴェンの、それも「3番」のような一種の暗いデーモン性を備えた作品の演奏には、今一つ陰翳の濃さがあったらとも思われる。

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