2021-06

2020・11・21(土)沼尻竜典指揮東京響「モーツァルト・マチネ」

      ミューザ川崎シンフォニーホール  11時

 「ミューザ川崎シンフォニーホール」主催による「モーツァルト・マチネ」第43回。すっかり人気も定着したようである。

 今日はジョナサン・ノットに代わり沼尻竜典が指揮してのプログラムで、モーツァルトの「交響曲第32番ト長調K.318」、ハイドンの「トランペット協奏曲」(ソリストは佐藤友紀)、モーツァルトの「交響曲第38番ニ長調K.504《プラハ》」。コンサートマスターはグレブ・ニキティン。
 休憩なしでの公演時間はちょうど1時間だが、これはもともと、この「モーツァルト・マチネ」シリーズの当初からのスタイルであって、新型コロナ感染防止策のためのものではない。

 東京響の演奏は些か粗っぽかったが、沼尻の指揮が活気ある演奏を生み出していた。
 ハイドンのコンチェルトも、首席トランペット奏者・佐藤友紀の節度ある好演とともに、すこぶる快い世界を響かせていた。ハイドン特有のあの木管の妙なるハーモニーが美しく再現されていたことも、そこが好きでたまらない私にとっては、大いに満足である。

 2つのシンフォニーとて演奏は決して悪くなかったのだが、問題はティンパニだ。まるで木の板をハンマーでぶっ叩くような無遠慮極まる大音響が、オーケストラと全く融合していないのだ━━というより、完全に「分離」しているのである。曲のエンディングへ盛り上げて行く個所ほど酷く、特に「32番」の最後の個所では、その乱暴な演奏も含めて、耳を疑ったほどだった。

 モーツァルトの交響曲におけるこんなティンパニの叩き方は、指揮者の注文だったのか、奏者の考えなのか。沼尻の指揮するモーツァルトのシンフォニックな作品といえば、私はこれまでいくつかの序曲しか聴いていない(オペラ本体は別としてだ)が、それらではこんなティンパニの音は聴かれなかったし・・・・。
 折角のモーツァルトの交響曲を無惨にも破壊したティンパニのこの凶暴な音にすっかり衝撃を受け、「プラハ」が終った時には拍手も出来ず、蒼白になってそそくさと退出。

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