2021-06

2020・7・12(日)山形響&仙台フィル合同演奏会 飯森範親指揮

     やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)  3時

 仙台フィルハーモニー管弦楽団と山形交響楽団の合同演奏会。いわば仙山(せんざん)フィルハーモニー交響楽団。
 本来はブルックナーの「第8交響曲」が演奏されるはずで、私も以前からそれを楽しみにしていたのだが、コロナ騒動のためオーケストラ配置にも変更を余儀なくされ、今回のようなプログラムにされた由。

 合同とはいっても、両楽団の全員が参加しての大編成で演奏したわけではない。
 第1部には「祈り」、第2部に「未来」、第3部には「希望」と、それぞれタイトルが付されていて━━。
 第1部の早川太海の「Spirit of YAMAGATA」と内藤淳一の「闘志躍動」は金管16人と打楽器2人で、またブルックナーの「アンティフォナ《マリアよ、あなたは誠に美しく》」と「モテット《キリストは従順であられた》」は金管13人で演奏され、第2部のエルガーの「序奏とアレグロ」は弦楽四重奏および弦10-8-6-6-4で演奏されていた。
 そして第3部のチャイコフスキーの「交響曲第5番」は、弦12-10ー8-8-6および総譜指定の数の管と打楽器、という編成だった。

 コンサートマスターには山響の高橋和貴、トップサイドにも山響の犬伏亜里が座っており、その他の各パートのトップにも山響のメンバーが多く見られて、今回は何となく山響側が押し気味の感。2千人を収容できる大型ホールを竣工した山形に花を持たせたか。ただし、18日(土)の同プロによる仙台公演も、今日と同じ編成だそうである。
 まあ、この両楽団の合同演奏は毎年の企画だから、振り分けもその都度、うまくやっているのだろう。

 これらをまとめた指揮者は、山響芸術総監督の飯森範親。生気あふれる中にも節度を保たせた、いい演奏だった。金管アンサンブルのバランスの良さは快いものだったし、エルガーでの瑞々しさも印象的だった。また、「第5交響曲」も、「合同演奏」とは思えぬほどの出来だった。
 アンサンブルの緻密さとか、表情の細やかさといったものをここで求めるのはさほど意味はなかろう。それよりはむしろ、フェスティヴァルとしての活気が演奏には優先されるだろう。その点、第4楽章コーダにはもう一段の熱狂があっても良かったとは思うけれども・・・・。

 とにかく、ホールの音響の良さが、オーケストラをたっぷりと響かせ、演奏の良さを更に引き立てたと思われる。2001の客席に対し今日は入場者数を800程度に抑えていたため、残響はいっそう豊かだったようである。

 この「やまぎんホール」は、山形駅の西口、以前からあった山形テルサホールの隣の広い空き地に建設されたもので、2001の客席を持つ、若々しく明るい感じの会場である。音響が予想以上に良いので、ポップス系のみならず、大規模なクラシック音楽の公演にも適しているといった長所がある。落ち着いた中型の「テルサホール」との使い分けもうまく行くだろう。それにしても、このようなホールを二つ並べて建てるという山形県の意欲たるや、は並々ならぬものである。
 仙台フィルの楽員たちが、この山形に竣工した大ホールを羨ましがっている、という話がプレトークで出ていた。そういえば、仙台の方の大規模コンサートホールの建設については未だ企画段階にとどまっているようだが、今回のコロナ感染症の問題が影響して、なかなか円滑には進まない状態にあると聞く。

 今日はマチネーのため、山形新幹線で日帰り。

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