2020-05

2020・3・21(土)飯森範親指揮東京交響楽団

     東京オペラシティ コンサートホール  2時

 在京オーケストラの中では唯一、いくつかの自主公演を再開している東京交響楽団。今日のこれは「オペラシティシリーズ」だが、28日のサントリーホールでの定期公演も公開で実施すると予告している(※)。
 ロビーには、こまごまとした感染予防のためのブリーフ。ホール側も事前に会場内を除染、準備怠りない様子。聴衆の入りは目測したところ7割程度か。

 今日のプログラムは、第1部にラヴェルの「ラ・ヴァルス」と、ファジル・サイの新作「11月の夜想曲~チェロと管弦楽のために」の初演(チェロのソロは新倉瞳)。第2部はラヴェルの作品のみで、「道化師の朝の歌」「スペイン狂詩曲」「ボレロ」。

 トルコ出身のファジル・サイ(ファズール・サイというのが正しいのだとかトルコの人から聞いた)のこの新作は、新倉瞳の委嘱によるものという。
 彼女の明晰で切れの良い、表情豊かなソロで初めて聴いたこの「11月の夜想曲」が、非常に感情の動きの激しい、何か心の奥底に秘めた焦燥感のようなものを噴出させ、訴える音楽のように感じられてしまったのは、たまたま聴く側が疫病蔓延による不穏な世相に神経を苛立たされているがゆえだろうか。もう一度じっくり聴き返してみたいところである。

 ラヴェル3曲は、飯森範親の解釈によるものだろうが、打楽器の強打がいつにも増して物凄く、恰も溜まった鬱憤を一度に吐き出すかのような演奏になった。ラヴェルの作品にしてはあまりに荒々しいが、この御時世、一種「痛快」かもしれない。「ボレロ」の最後は、コロナなど吹き飛ばせといった勢いの全管弦楽のフォルティッシモ、そしてひときわ高いトランペットの歓呼。
 客席は、マスクをしているとブラヴォーも叫びにくいらしく、拍手のみ。

※24日午後、延期(8月13日 於ミューザ川崎)と発表された。

コメント

素晴らしい演奏でした

東条先生聴かれていたんですね。お客様少な目でしたが、飯森先生もオーケストラ、ソリストの新倉さんも渾身の演奏で感動しました。ラヴェルはご指摘の様に荒々しい感じでしたが(オーボエ首席は荒さん(笑))、奏者の皆さんが少しずつ力が入っていたからかもしれません。個人的にはharp二人、景山梨乃さんと津野田圭さんが特に良かったです。梨乃さんのラヴァルスのグリッサンドは目を見張る?素晴らしさでした。

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