2020-07

2020・1・19(日)ジョン・アクセルロッド指揮京都市交響楽団

      京都コンサートホール・大ホール 2時30分

 京都市交響楽団の第641回定期公演で、この4月から同響の首席客演指揮者に就任するジョン・アクセルロッドが指揮。

 ベートーヴェンの「アテネの廃墟」序曲、バーンスタインの「ハリル」、ショスタコーヴィチの「交響曲第7番《レニングラード》」が演奏された。
 「ハリル」でのフルート・ソロはアンドレアス・ブラウで、アンコールではドビュッシーの「シランクス」を吹いてくれた。コンサートマスターは泉原隆志。

 ジョン・アクセルロッドは、以前はルツェルン響の音楽監督・首席指揮者を務めたこともあり、今は王立セヴィリャ響の音楽監督のポストに在る1966年生まれの指揮者だが、私はもしかしたら今回がじっくり彼の指揮を聴く最初の機会だったかもしれない。

 とりあえず今日の演奏を聴いた印象では、オーケストラをバランスよく纏める術に極めて長けている人のようである。京響の響きは見事なほど均衡を豊かに保っていて美しく、特に「レニングラード」での、叙情的な個所で管楽器が個性的なハーモニーをつくり出すあたりでは、その音色が絶妙なバランスを響かせていた。もちろん、弦のしっとりした響きもいい。

 だが、この指揮者の音楽は、どちらかというと、やはり冷静である。この「レニングラード」の場合でも、デモーニッシュな狂乱はなく、大詰の恐るべき昂揚箇所においてさえ整然たる落ち着きを保ったままであり、忘我的な興奮といったものからは些か距離がある。
 こういった彼の「持って行き方」が、オーケストラの呼吸が合って来れば変わって行く類のものなのかどうか、今の段階では判じ難い。それに、レパートリーによっても異なるだろう。

 いずれにせよ、京響の上手さが強く印象づけられた演奏ではあった。それと、順序が逆になったが、元ベルリン・フィルの首席フルート、アンドレアス・ブラウの音色の美しさも━━。

 少々驚いたのは、この京響定期では、後方正面の上階席に随分熱狂的な人がいるものだな、ということ。まあ、噂に聞いていないわけではなかったが・・・・。

コメント

同感です

私もこの公演行ってきました。前日沼尻&名フィルのリングダイジェストを聞いて比較するとやはり京響のうまさを感じました。3月の「神々の黄昏」が楽しみになってきました。先生の批評を読んで感じたのと同じで逆にまとまりすぎていて「レニングラード」のあの破壊的な爆発力が出るともっとよかったと思います

これからの演奏かも

京都のこの公演にまでお越しでしたか。
私は前日の土曜日に聴きましたが、すっきりした音楽になっているなあという印象でした。
「レニングラード」、この曲の出自を思うと、余計な夾雑物が入ってくることは避けられないようなところがありますが、そういうものとは一線を画した感じでした。とても聴きやすかったと思います。
機会音楽だと思っていましたが、実はそうでもないのかも知れません。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | HOME |  »

























Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

ブログ内検索

お知らせ

●2007年8月以前のArchivesを順次、アップロード中です。併せてご覧下さい。
2007年8月
2007年7月
2007年6月
2007年5月
2007年4月
2007年3月
2006年8月
2006年7月
2006年4月
2006年3月
2005年12月
2005年8月
2005年4月
2005年3月
2004年5月
2004年4月

最近の記事

Category

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」