2020-04

2019・11・24(日)トマーシュ・ネトピル指揮読売日本交響楽団

     東京芸術劇場 コンサートホール  2時

 チェコ出身のトマーシュ・ネトピル(1975年生れ、エッセン歌劇場音楽総監督)が読響に初客演した。

 私は2008年7月7日にバイエルン州立劇場で彼がブゾーニの「ファウスト博士」を指揮するのを聴き、これは素晴らしい若手だ、と喜んで触れ回ったのだが、2012年3月14日に新国立劇場で「さまよえるオランダ人」を指揮した時には、オケとの相性が余程悪かったと見え、意外にもガタガタの演奏になってしまい、こんな指揮者ではないはずなのに、とがっかりした覚えがある。

 今回はそれ以来の7年ぶりの来日ということになるようだ。プログラムは、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」序曲と、「交響曲第38番《プラハ》」、プーランクの「ピアノ協奏曲」(ソリストはアレクサンドル・タロー)、ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」。コンサートマスターは長原幸太。

 「ドン・ジョヴァンニ」序曲が、轟くティンパニとともに猛烈なフォルティッシモで爆発した時には、ネトピル、やってくれたわ━━と溜飲を下げた思い。読響の鳴りもいい。この活気ある劇的な一撃で、前記7年前の不本意な演奏に対する充分な名誉挽回となったように思うのだが、如何であろうか。
 今回は読響との初顔合わせとあってか、その後はやや慎重な安全運転となっていたようだが、まずは意気込みのある演奏を聴かせてくれた。今週末にはもう一つ読響との演奏会があるので、更なる快演を期待したい。

 ただし今日のプーランクの協奏曲は、彼の指揮も読響も、いかにも素朴というか、洒落っ気の皆無の演奏で、苦笑させられたが━━。
 そのプーランクを弾いたアレクサンドル・タローも、オケに拮抗してか、いつもよりは力んだ演奏になっていたようだ。このコンチェルトは私の好きな曲なのだが、今日は何となく勝手が違ったという感。
 なお、そのタローはソロ・アンコールとして、ラモーの「優雅なインドの国々」の「未開人の踊り」を弾いた。このピアノ編曲版は初めて聴いたが、やはりオペラのオリジナルの方がリズミカルで、好い。

 もう一つ、「ドン・ジョヴァンニ」の序曲では、ふだんあまり聴き慣れぬ版が使われていた。あとで、もしかして昨年パーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルが日本公演で演奏した(2018年12月12日の項)のと同じベーレンライターの演奏会用編曲版だったかな、と思い出し、読響事務局に問い合わせたところ、やはりそれだったとのこと。

コメント

今週末はスーク「アスラエル」他ですね。私も楽しみです。CDを買い漁って予習を…と思ったのですがどこにも置いてない……。こんな時に無いなんて……。

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