2020-05

2019・11・16(土)ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団

      サントリーホール  6時

 音楽監督ジョナサン・ノットの指揮。ベルクの「管弦楽のための3つの小品」と、マーラーの「交響曲第7番《夜の歌》」が演奏された。コンサートマスターは水谷晃。

 統一の取れたコンセプトによる良いプログラムだ。私の(多分皆さんも同様だろうが)お目当てはもちろん「夜の歌」だったけれども、今日の印象では、緻密に演奏されたベルクの作品の方に大きな充実感があった。

 マーラーの方では、ノットの獅子奮迅の指揮により体当り的な熱演が生れていたものの、金管の一部に些か不安定なところがあったのと、アンサンブル全体に力任せのような粗さが聞かれたことなどで、全面的に賛辞を贈るまでには行かなかった、というのが正直なところである。

 この「夜の歌」におけるノットの解釈は、先立つ4つの楽章をも、すべて終楽章の躁的な熱狂に至る過程として位置づけ、それによりこの交響曲を「散漫な構成」という批判から救い、全曲を統一された流れに構築することを図っている━━という印象を得たのだが、それがうまく行ったかどうか。
 むしろ、先立つ4つの楽章の特徴である━━それがまた最大の魅力となっているはずなのだが━━怪奇でミステリアスな世界がどこかへ押しやられ、全てにおいてマーラーの「躁」の部分だけが強調される結果を生んでしまったのではないかという気もするのである。

コメント

喧噪のマラ7

2階LCで鑑賞。マラ7:東響がよくこの指揮について行けたと思う反面、曲の魅力の多く失われてしまっていたのも事実。以前聴いたシューマンの2番も似たような傾向だったと思います。
ホルンが良く吹けていたけれど、ただ音が大きければ良いというわけでもないわけで、この辺はノットの指示だったのか、リハーサル時間が足りなかったのか?

サントリー公演は聴いていませんが、ツイッター等の感想は概ね先生ご指摘の感じだったように思います。翌日のミューザ川崎では、ベルクも良かったですが、マーラーでは前半4つの楽章の複雑怪奇なニュアンスはよく伝わり、木管はもちろん金管楽器群の奮闘がそれを支えていてノットの意図は結実したと感じました。

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