2020-05

2019・11・2(土)ボレイコ指揮ワルシャワ国立フィルハーモニック

      東京芸術劇場 コンサートホール  2時

 日本・ポーランド国交樹立100周年記念行事の一環として、ワルシャワ国立フィルハーモニックが、芸術監督アンドレイ・ボレイコとともに来日して演奏━━というのが建前らしく、プログラム冊子の表紙やクレジットもオケが主役になっている。

 ところが実際の演奏会では、オーケストラの曲目はスタニスワフ・モニューシコ(1819~72)の歌劇「パリア」序曲という小品1曲だけしかなく、メインは人気のラファウ・ブレハッチ(2005年ショパン国際コンクール優勝)をソリストとしたショパンの「ピアノ協奏曲第2番」と「同第1番」(演奏順)というプログラムになっていて、しかもアンコールは彼の弾くショパンの「マズルカ 作品24の1」のみだった。これではどう見ても主役はブレハッチで、ワルシャワ国立フィルは単に「伴奏者として来日」のイメージと化してしまったようなものだ。

 ワルシャワ国立フィルだけでは地味過ぎて客が来ないと見て、客寄せにブレハッチを加えたというわけなのだろうが、結局オーケストラの方は「庇を貸して母屋を盗られる」の類で、今回も気の毒な役回りになってしまっていた。
 今回もというのは、日本ではこのワルシャワ国立フィルは、概してショパン・コンクール入賞者の演奏会の伴奏として来るオケだ━━というイメージで見られる傾向があるからである。

 従ってここでは、せめてこのワルシャワ国立フィルに、さすがポーランドの楽団らしく、たとえば「協奏曲第2番」の第3楽章においてもマズルカ風のリズムを明確にメリハリ豊かに響かせ、スコアの指定「アレグロ・ヴィヴァーチェ」に相応しい活力をあふれさせて、そのあたりが日本のオケが演奏するのとは天と地ほどの差があって面白い━━とでも賛辞を述べておこうか。

 もちろん、ブレハッチのソロも清楚で率直な良さを出していたことは言うまでもなく、特に彼がアンコールで弾いたマズルカの豊かな詩的な美しさは言葉に尽くし難いものがあった。

コメント

ブレハッチ人気?

お疲れ様です。
客席は満員の盛況で、若い女性が多く、数日前のライプツィヒ放送響が、優れた演奏でありながら、三分の一に満たない入りだったのに比べ、コンサートとしては成功していた。
ブレハッチ人気とも思えないが、演奏自体は音楽的で、デリケートな詩情に満ちていた。


ワルシャワフィルといえばロビツキーが指揮してショパンピアノ協奏曲1番(中村紘子独奏,コンクール入賞後}ショスタコ5番が未だに記憶にあります。半世紀前になる。今後は気鋭のウルバンズキらの指揮でペンデレツキーやルトワスキーの曲を聞かせてほしい。

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