2019-08

11・21(金)オスモ・ヴァンスカ指揮読売日本交響楽団
ベートーヴェン・シリーズⅢ

   サントリーホール
                               
 序曲「コリオラン」、第4交響曲、序曲「命名祝日」、第8交響曲――という良いバランスのプログラムだが、全体の演奏時間は短い。7時開演で、8時半ちょっと過ぎには終ってしまった。とはいえ、これに何かの曲を付け加える必要は全く無いだろう。

 対向配置の16型(弦)で演奏されたベートーヴェン。冒頭の「コリオラン」でのがっしりした不動の構築が見事な威容を響かせる。歯切れがよく明快で、しかも重厚なリズム感を備えたこういうベートーヴェンは、私の最も好きなタイプだ。読売日響のスケールの大きな響きも好い。続く第4交響曲も同様、中庸を得たテンポの引き締まった演奏がすこぶる魅力的である。

 休憩後の「命名祝日」がさほど特色を感じさせぬ演奏のまま推移したあと、第8交響曲は一転して、アンサンブルの上でもかなり解放的な演奏になった。それゆえこれは、全体にやや散漫な印象と化したことは否めまい。
 もしかしたらヴァンスカは――ニーチェの「悲劇の誕生」的に言えば――「4番」をアポロ的に、「8番」をディオニソス的に、といったような性格分けを意図していたのかもしれないが、残念ながら後者では、読売日響との呼吸も今一つだったか。しかし第2楽章での、メトロノームのリズムを刻む木管の和音の音色など、美しかったことはたしかである。

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