2019-08

11・16(日)下野竜也指揮読売日本交響楽団
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」全曲

     東京芸術劇場 マチネー

 さすがに読売日響は、下野にとってすでに気心知れたオーケストラ。

 この曲でも、8月末に松本でサイトウ・キネン・オーケストラを指揮した時の演奏に比べると、格段のニュアンスの細やかさが感じられる。「ヴィシェフラド」の最後の部分のようにゆっくりと歌うところ、「モルダウ」のように木管群が主題を精妙に受け渡して行くところなど、臨時編成のオケではなかなかこうは行かなかっただろう。下野は、このような読売日響の豊満な音色と、アンサンブルのバランスの良さを存分に楽しみつつ指揮しているようにみえる。

 最後の「ブラニーク」も、骨太なエネルギーだけでなく、闘いの末に訪れる勝利の讃歌といったものまでを感じさせる演奏だ。私自身の好みとしては、コーダではさらにテンポを速めて熱狂的な歓呼にもって行くスタイルを期待したいところだが、彼のテンポはあくまで正確そのもの。だがそれは、いささかも弛緩を感じさせない。がっしりした構築を以って全曲を結んで行くのである。
 実に壮大な、見事な「わが祖国」だった。ホルンのソロ(山岸博)の美しさをも讃えたい。

 マエストロ下野の髪も、少し伸びてきたようですね。祝着でございます。

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