2020-07

2019・6・17(月)ミハイル・プレトニョフ ピアノ・リサイタル

      東京オペラシティ コンサートホール  7時

 プログラムの前半に、ベートーヴェンの「ロンドOp.51―1」と「熱情ソナタ」。
 後半はリストの小品をずらりと並べて休みなしに演奏するという選曲構成で、「詩的で宗教的な調べ」からの「葬送曲」、「《忘れられたワルツ》第1番」、「《ペトラルカのソネット》第104番」、「眠られぬ夜、問と答」、「練習曲《軽やかさ》」、「凶星!」「2つの演奏会用練習曲」、「暗い雲」、「ハンガリー狂詩曲第11番」、「葬送行進曲」という、ほぼ暗い曲ばかり。

 特にこのリスト集は、プレトニョフの中では一つの謎めいたストーリーが構築されているのではないかと思えるくらい、統一された重々しい、全てが関連したような流れを持って弾かれていた。
 愛用の「SHIGERU KAWAI」の特製ピアノが、暗く、強い陰翳を持った音色で重く響く。いや、リストだけでなく、前半のベートーヴェンの2曲においてさえ精神の翳りのようなものが前面に出て来て、これがあのアパッショナータ・ソナタかと思わせるほどの演奏になっていたのである。プレトニョフ恐るべし、と舌を巻くような解釈の演奏だった。

 最後のリストの「葬送行進曲」の終結近く、プレトニョフは、威嚇的で不気味で強大なフォルティッシモを、楽器も砕けよ、ホールも崩れよとばかりに轟かせた。身の毛のよだつような、悪魔的なフォルティッシモである。それは、彼が若い頃にクライマックスの個所でしばしば聴かせた手法だった。
 「ピアニスト・プレトニョフ」は、健在である。

コメント

兵庫のプレトニョフ

6/15日、西宮芸文で聞きました。ここで3度目だが今回最高の出来でした。プログラムはモーツアルト4.10.ベートーベン後期のソナタ31.32という絶妙のプログラム。ゆっくりとしたモーツアルトに並行して重々しベートーベンの辞世の歌の数々.永く感じたが至福でした。
アンコールはスカルラッテイL412.玉を転がしたような明るい音色。ホロビッツのCDを聞いてみると河合のピアノが似通った音に感じられた。次回も期待したい、

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