2020-04

2019・6・4(火)ヴィオラスペース2019 Vol.28 

     紀尾井ホール  7時

 今井信子の提唱で1992年に始まったヴィオラを基調とする音楽祭「ヴィオラスペース」も第28回を数えるに至っている。立派なものである。今年は5月29日・30日大阪、31日仙台、6月1日・2日・4日・5日東京で、マスタークラスや公開演奏会が開催されるというスケジュールだ。なお2013年からは、プログラム・ディレクターをアントワン・タメスティが務めている。

 演奏会のプログラムに、所謂名曲よりも、現代音楽や秘曲(?)が多く取り上げられているところも意欲的だ。
 今日のプログラムもなかなかユニークで、テーマは「イタリアへ」と題され、漆黒の闇の中でのシャリーノの「夜の果て」の演奏に始まり、ニーノ・ロータの「ゴッドファーザー」、ベリオの「ナチュラーレ」、ヴィヴァルディの「春」、パガニーニの「大ヴィオラと管弦楽のためのソナタ」、ベルリオーズの「イタリアのハロルド」からの第1・2楽章━━と続いて行く。

 演奏者にはヴィオラにタメスティ、セジュン・キム、ガース・ノックス、ルオシャ・ファン、佐々木亮、今井信子ら、錚々たる顔ぶれが揃っているが、ヴィオラ以外の楽器の人たちも大勢登場していることはいうまでもない。桐朋学園オーケストラの若手たちもステージを華やかにしていた。
 作品としては、ヴィオラとパーカッションと歌(スピーカー再生)とで演奏されたベリオの「ナチュラーレ」が、とりわけ面白かった。パガニーニの「ソナタ」は、何ともつまらぬ曲に聞こえてしまったが、これは演奏の所為だろう。ただ、このソナタで、ルシャ・ファンが弾いた大型のヴィオラの音の豊かさには魅了させられる。

 なお、御大・今井信子は、「イタリアのハロルド」の第2楽章でオーケストラの背後からゆっくりと姿を現してソロを弾き、それからやおら前面に出て来て弾く━━といった演出で、大トリを飾っていた。

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