2021-06

2019・4・27(土)びわ湖クラシック音楽祭(6)コンスタンチン・リフシッツ

     中ホール  4時55分~5時5分

 J・S・バッハの「ゴルトベルク変奏曲」を弾いた。
 この曲は、リフシッツが17歳の時にモスクワで演奏して大成功を収め、直ちにレコーディングして、それが世界に彼の名を知らしめるきっかけとなった曲でもある。

 深みを増した彼の「ゴルトベルク」は聞き逃せぬ、と思って楽しみにしていた演奏会だったが、まさに期待通り。一歩一歩立ち止まりつつ物思いに耽るような表情で開始された冒頭の「アリア」から、すでに聴き手の心を惹きつけて離さない。そして、起伏と陰翳に富んださまざまな世界を通り過ぎて、最後にその「アリア」が、今度は優しく率直に、いかにも大団円的な安息感を以って奏されるという構築の巧さ。実に魅力的な「ゴルトベルク変奏曲」であった。

 演奏時間は、昔のCDでの79分とは違って、今回はTPOを考えたか、50分ほどの形でまとめられていたが、その代りアンコールとして、同じバッハの「プレリュードBWV.943」、「アダージョBWV.968」、「プレリュードBWV.929」が演奏された。これも、いずれも見事なもの。聴衆が熱狂していたのが印象的であった。

コメント

 2日目の大フィルとのラフマニノフを拝聴しました。どちらかというと、3楽章の勢いや力強さが印象に残った…という感じですが、その3楽章は少々テンポが速すぎ、最後はダメ押しのような終わり方で、個人的にはバタバした感じが残りました。
 そして、この流れからか、残念ながら、次の「ボレロ」は個人的に今まで何十回と聴いた中では、最も主旋律のソロのミスが多い演奏となってしまいました。
 また、この日、ロビーコンサートで大フィルのメンバーの演奏があり、会場は盛り上がったのですが、細かい所ではやはり、各曲で、曲の長さの割にはミスが大変多く聴かれました。
 ここの所、楽団によっては新旧交代の時期で、大フィルもそうした時期のようです。新入団員の中には大卒まだ1年、という人もいるようですし、輝かしい経歴をお持ちの方もいるようですが、いずれにしても、今回のびわ湖での演奏を聴く限り、ソロや室内楽などの経験は少ないのではないでしょうか。
 また、上記のロビーコンサートでは、有名なカラフのアリアの管楽器演奏でも盛り上がったのですが、不要にブレスが多く、元の歌唱を良く聴いていないのでは、と推察されました。管楽器のことだけでなく、プロとしてオペラのこと、バレエのことなどもっと知るべきことも多いでしょうし、声楽など他のジャンルの人々との横の人脈、つながりも必要かもしれません。
 聴衆として、若い楽員の伸びしろに期待はしたい所ですが、ソロやアンサンブルの「経験値」や「実力」をオーケストラがどう見極め、また、いかに育てればよいのか、その難しさも感じたコンサートでした。

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