2019-05

2019・1・17(木)モンテヴェルディ:「ポッペアの戴冠」HP

      いずみホール  5時

 19日午後の本番上演も、18日午後のGPも残念ながら観られないので、せめて今日のHP(Haupt Probe)だけでもと思い、とんぼ返りで観に行く。帰りの新幹線に乗る時間のために、残念ながら第2幕までしか観られなかったのだが、これはなかなかの力作であった。

 このプロダクションは、昨年2月に急逝した礒山雅氏を中心にいずみホールで進められて来た「古楽最前線!躍動するバロック 中世・ルネサンスを経ての開花━━初期バロックまで」というシリーズの第5弾、モンテヴェルディのオペラ「ポッペアの戴冠」のセミステージ形式上演である。
 このホール得意の手法で、ステージ中央に渡邊順生指揮のオーケストラを配置、オルガン下の高所のスペースと、その手前に特別に設置したステージ等を演技空間に使い、必要最小限の演技を展開するといったやり方だ。今回の演出は高岸未朝。

 歌手陣はすこぶる多彩である。顔ぶれには、石橋栄実(運命の女神他)、鈴木美登里(美徳の女神)、守谷由香(愛の女神)、望月哲也(ローマ皇帝ネローネ)、加納悦子(追放される皇妃オッターヴィア)、阿部雅子(強引に皇妃に納まる女ポッペア)、藤木大地(ポッペアに想いを寄せる騎士長オットーネ)、山口清子(オットーネに想いを寄せるドゥルジッラ)、斉木健詞(ネローネを諫めたため自決に追いやられる哲学者セネカ)、岩森美里(ポッペアの乳母アルナルタ)、櫻田亮(オッターヴィアの乳母ヌトリーチェ)ほか多数が並ぶ。

 リハーサルの段階であれこれ云々するのはルール違反なので、詳細は控えるが、とにかく歌唱を含めた演奏は極めて充実しており、モンテヴェルディの円熟期のオペラがいかに劇的で、雄弁な表現力を持つかが充分に表されている(もしくは表されつつある)と言っていいであろう。
 第1幕の幕切れ近く、皇帝ネローネと哲学者セネカの激しい応酬では、斉木健詞の強靭なバスの威力もあって、息詰まるほどの迫真感を生み出していたし、またそのセネカを排除すべくポッペアが偽りの話を並べ、ネローネを煽る場面のオーケストラも、単純な手法ながら不気味な緊迫感を生み出していた。19日の本番までには更に練り上げられることだろう。

 字幕は正確で、実に懇切丁寧だが、極度に内容が詳しいため、読むだけで手いっぱい━━という感がなくもない。

 それにしても、ネローネ(ネロ)もネローネだが、ポッペアという女は━━言語道断にけしからぬ女だ。

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