2019-07

2019・1・12(土)山田和樹指揮読売日本交響楽団

    東京芸術劇場 コンサートホール  2時

 恒例の早稲田大学オープンカレッジのオペラ入門講座━━今回のシリーズは「オペラのクライマックスにおける手法」で、第1回の今日は「愛」というテーマ━━での講演を終って池袋に駆けつける。
 この日の読響は「土曜マチネーシリーズ」だ。首席客演指揮者・山田和樹の指揮により、ラヴェルの「高雅で感傷的なワルツ」と「ピアノ協奏曲ト長調」(ソロはホアキン・アチュカロ)、リムスキー=コルサコフの「シェエラザード」というプログラムが演奏された。コンサートマスターは小森谷巧。

 カラフルな性格を備えた作品を手がけては天下一品の山田和樹だし、今日の3曲でもそういう個性は多かれ少なかれ発揮されてはいたが━━。「高雅で感傷的なワルツ」での演奏は意外に地味で生真面目で、もう少し輝きと多彩な音色が欲しいところ。もっともこの曲には、もともと一筋縄では行かないという性格もあるだろう。

 続くコンチェルトでは、86歳の巨匠アチュカロの、何とも温かいヒューマンな味に富むソロがすべて。アンコールで弾いたスクリャービンの「ノクターン」とともに、こういう人間味あふれる演奏を聴かせてくれるピアニストは、今や稀有の存在である。

 「シェラザード」では、読響の音響的威力が効果を発揮したが、小森谷のヴァイオリン・ソロは、正確ではあるものの、千一夜の物語をシャリアール王に語るシェエラザード姫の口調としては、もっと色気というか、艶めかしさが必要なのではないか?

 アンコールは、アザラシヴィリの「ノクターン」という曲。私は初めて聴いたのだが、まるで20世紀中盤以前のミュージカルか何かのナンバーのように、極度に甘美なメロディに溢れた曲であった

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