2021-06

2018・11・12(月)アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィル

     東京オペラシティ コンサートホール  7時

 サントリーホールでのサンクトペテルブルク・フィルも聴きたかったが、先日(11月3日)にバッティストーニが九州交響楽団を指揮したロッシーニの序曲集とマスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」があまりに面白かったので、今日の東京フィルのロッシーニ序曲集とシューベルトの「ザ・グレイト」は如何にと思い、こちらを選ぶ。

 今日演奏されたロッシーニの序曲は、「アルジェのイタリア女」と、「チェネレントラ」と、「セビリャの理髪師」。
 こちらの期待が大きすぎたか、1曲目と2曲目は予想したほど熱狂度が高くなく、アンサンブルの点でも、このオケがオペラのピットで演奏する時のような例の癖が露呈していたのには、少々落胆。練習時間が少なかったか? 
 いつも演奏し慣れているであろう「セビリャの理髪師」序曲に至って、漸くこのコンビらしい熱気と追い込みの良い演奏で、盛り上がりを見せた。

 第2部での「交響曲第8番《ザ・グレイト》」は、この曲のリズミカルな躍動と、溢れるカンタービレとを、あたかもロッシーニの洒脱な活気に溢れた音楽の延長線上に位置づけたような解釈の演奏━━とでも喩えたらいいだろうか。
 もっともこれは、公開GPかどこかでバッティストーニがロッシーニと「ザ・グレイト」との関連性について語っていた、という話を聞いたことから私が解釈したことである。
 シューベルトの交響曲におけるロッシーニ的なものは、「第6番」に最もよく現われているように思うのだが、なるほどこの「ザ・グレイト」においても、特に第4楽章には「リズムに乗ったクレッシェンド」の手法が感じられなくもない。

 バッティストーニは躍動するような快速テンポで、この長大な交響曲をひたすら煽り立て、常にクレッシェンドする音楽━━絶え間ない上昇志向の音楽とでもいうべきものに構築して行った。演奏時間もなんと47分(両端楽章の提示部反復は無し)という短さで、テンポが如何に速かったかを証明しているだろう。
 表情の変化は、主としてデュナミークの頻繁な変化━━細かい漸強と漸弱によって付けられる。これはどうやらバッティストーニの得意技のようである。
 コンサートマスターは近藤薫。

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