2021-06

2018・10・3(水)新国立劇場 新シーズン開幕「魔笛」初日

     新国立劇場オペラパレス  6時30分

 大野和士芸術監督時代の幕開きの上演作品は、モーツァルトの「魔笛」。
 ウィリアム・ケントリッジの演出と美術が最大の売りものだった。既に欧州の他の歌劇場でも上演されたプロダクションの由だが、それは一向構わない。

 演奏は、ローランド・ベーア指揮東京フィルハーモニー交響楽団と新国立合唱団、スティーヴ・ダヴィスリム(タミーノ)、林正子(パミーナ)、アンドレ・シュエン(パパゲーノ)、安井陽子(夜の女王)、サヴァ・ヴェミッチ(ザラストロ)、升島唯博(モノスタトス)、九嶋香奈枝(パパゲーナ)、成田眞(弁者他)、増田のり子・小泉詠子・山下牧子(3人の侍女)他。

 今回はドラマトゥルグについてはクレジットがないところを見ると、演出もケントリッジ独自のものなのだろう。
 だがこの舞台、彼得意のドローイング・アニメを多用した「装置」を除けば、ドラマのコンセプト、読み込みと解釈、登場人物の演技などを含めた演出そのものには、さほど新味は感じられない。ごく常套的なスタイルに属するものにとどまっている。

 またその肝心のドローイングにしても、ステージにさまざまな図柄(?)が投映され、ズームが繰り返され、というだけでは・・・・まあ、ある程度の幻想味は出るだろうけれども、どうひいき目に見ても趣向に乏しく、敢えて言えば凡庸に属すると言わねばならぬ。
 私がこれまでに観たケントリッジの舞台━━METの「鼻」(2010年3月18日2013年10月8日)、ザルツブルク音楽祭での「ヴォツェック」(2017年8月8日)、METライブビューイングで観た「ルル」(2016年1月18日)に比べても、今回の「魔笛」の舞台は、何ともウィットや変化に欠けたものだった。

 指揮者ベーアは手堅く音楽をまとめ、東京フィルも序曲の途中から演奏が引き締まって行った。歌手陣も概ね手堅い歌唱を示し、特に安井陽子は夜の女王の至難のアリアを2曲とも見事に歌い上げた。

コメント

あえて言えば

歌手がもう少し良かったらと思います。最近は外来オペラでも新国立劇場と同程度の入場料のものがありますが、歌手は期待以上なことが多いです。

歌手にやや不満があるとのこと、昨シーズンまで、特にワーグナーなどはすごい歌手を呼んできていましたが、今シーズンからは緊縮財政なんでしょうか?

モーツァルト『魔笛』

こんにちは。
私もオペラ『魔笛』の舞台を鑑賞してきましたので、大変興味を持ってブログを読ませていただきました。今回の現代美術家・ケンブリッジの演出の「魔笛」の舞台で、絵画作品の制作の感覚を生かし、例えば白の紙に大量の黒い線を描き、反転させることによって、黒の背景になり黒の線が白い点がセ残り、夜の。光であったものが暗さ、闇になり、闇であったものが光になり、夢のような世界を堪能できました。


私も、この新演出オペラ『魔笛』の魅力と、この舞台を見て感じた『魔笛』に秘められたモーツアルトの知られざる秘密について、分かりやすく整理してみました。ぜひ読んで見てください。 さほど新味は感じられないとと感じられた理由も含めてご感想・ご意見など、私のブログにコメント頂くなどご指導いただけると心から感謝いたします。ご意見については、

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