2020-04

2007・6・23(土)第3回仙台国際音楽コンクール本選2日目(最終日)

    仙台市青年文化センター・コンサートホール  4時

 協演はパスカル・ヴェロが指揮する仙台フィルハーモニー管弦楽団。
 チャイコフスキーを弾いたイリヤ・オフチニコフ(ロシア、1983年生)は、所々雑な部分もあるが、輝きのある音色の、自国の作品への共感を備えた活気のある演奏が好感を呼んだ。
 次いでベートーヴェンの「4番」を弾いたヴャーチェスラフ・グリャーズノフ(ロシア、1982年生)は、16分音符をすべてトレモロのようになだらかに演奏するという変わったアプローチ。

 同じ曲を最後に弾いた津田裕也(1982年生)は冒頭をきわめて風格のある演奏で開始、その後も安定した演奏を続けたが、全体としてはやはり日本人らしく、きちんとしてとりこぼしはないものの強い個性には不足するという印象に終始した。

 だが結果としてはその津田が優勝。2位は前日にショパンの「1番」を弾いたルー・イチュ(台湾、82生)、3位は前日ブラームス「1番」を弾いたオクサナ・シェフチェンコ(ロシア、87生)、4位がオフチニコフ、5位が前日ベートーヴェンの「4番」を弾いたリー・カリン・コリーン(中国、80生)6位がグリャーズノフ。

 講評は、記者会見席上で質問されても、審査委員長(野島稔)も副委員長(植田克巳)も答えられず、僅かにペーター・レーゼル(同)が「協奏曲に経験を積んだ者でないと不可能なコンクールという特徴」について語ったにとどまるというお粗末さ。前回と同様である。こんな調子で、一体どのような審議が行なわれたのであろうか。

 ヴェロと仙台フィルは、物凄い音量で、しばしばソリストの音を打ち消したのは疑問。特にチャイコフスキーは騒々しすぎた。たしかに仙台フィルの音色は明るくなり、演奏に活気が出るようになったのはいいことだが、定期公演ではないのだし、コンクールでコンチェルトを演奏する時の心得としては如何なものか。まあ、ソリストを煽り立てて勢いづかせるという利点はあったかもしれない。

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