2020-04

2007・6・13(水)新国立劇場 ヴェルディ:「ファルスタッフ」

    新国立劇場  6時30分

 3年ぶりの再演だが、前回より舞台が引き締まっていて演技も細かく、見応えがあったという印象である。ジョナサン・ミラーが「ばらの騎士」演出のため来日していたため幸いした(それを狙った?)こともあったらしい。

 ファルスタッフは前回同様、さほど太った男でなく、野卑でもない。その点、終場面での大見得は生きてくるし、周囲の人間よりもよほど存在感のある男として浮かび上がる。その反面、全員が彼を苛める必然性がほとんど感じられないのは事実だ。しかし、全体にはいい舞台といえるだろう。

 主役陣も、アラン・タイタス(ファルスタッフ)とヴォルガング・ブレンデル(フォード)が好演し、前回のベルント・ヴァイクルとウラディーミル・チェルノフを遥かに凌ぐ。カラン・アームストロング(クイックリー夫人)もいい。
 ナンネッタを歌ったのは中村恵理で、大オーケストラに対しては少し声が細い気もするが、しかし森の場面での歌は好い声だ。表現力に関しては、まだかなり修業してもらわねばならぬ。

 ダン・エッティンガーの指揮は悪くないけれど、そう傑出していたという程でもなく、東京フィルをよく鳴らしたということが評価される。ただしアンサンブルは粗っぽく、緻密で引き締まったこのオペラの洒落っ気を出すには程遠かった。
 東京フィルは、それでも「ばらの騎士」の時よりは余程マシだ。東フィルは本当にムラが多い。今日はコンマスが荒井英治だが、さりとてコンマスに左右されるわけでもないのがこれまでの状況である。とにかく、オーケストラのレベルなどは、ノボラツスキーに責任を押付けるより、むしろオケ側で自ら改善するべきものである。

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