2020-07

2007・7・2(月)パレルモ・マッシモ劇場「シチリア島の夕べの祈り」

   Bunkamuraオーチャードホール  6時

 ステファノ・ランザーニが指揮。さすがに彼のイタリア・オペラは堂に入っている。オーケストラも鳴ること鳴ること、有名な序曲からして轟然たる演奏で、これだけ劇的でパワフルな音楽が始まると、あとのオペラ本篇が楽しみになるものだ(新国立劇場に出るオーケストラも少し見習ってほしいものである)。

 歌手陣も歌唱面および演技面で手堅い実力を示していた。アレクサンドル・アガーケ(モンフォルテ)とカルロ・ヴェンドレ(アッリーゴ)が強力な声で父子の葛藤を充分に表現、オルリン・アナスターソフ(プローチダ)も憂国の志士としての粘りの感情を出し、アマリッリ・ニッツァ(エレナ)は少し細身の声ながら、恋人の裏切りを理解し許す牢獄の場などでは巧味を示していた。
 ニコラ・ジョエルの演出は大まかで、特に悲劇的な大詰場面に向けての追込みと、鐘の音を合図の殺戮場面へという一連の舞台構図の流れには緊迫感が欠け、いかにイタリア・オペラといえど、ドラマの舞台としては甚だ締まらない。
 ただ,それを別とすれば、これはきわめて水準の高い上演であり、この歌劇場の実力を垣間見せるにふさわしいものであったことは確かである。

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