2020-04

2018・9・7(金)山田和樹指揮日本フィルハーモニー交響楽団

     サントリーホール  7時

 新国立劇場から、サントリーホールに向かう。今回は移動時間は充分だ。

 日本フィルの秋のシーズンの開幕定期で、正指揮者の山田和樹の指揮。
 プログラムの組み方が、実に巧い。昨年の秋の定期第1弾もやはり山田和樹指揮によるフランス音楽と、それに関連する日本人作品の組み合わせだったが、今回も同様である。

 最初に、プーランクの「シンフォニエッタ」。次に三善晃の「ピアノ協奏曲」が萩原麻未のソロで演奏され、休憩後にはストコフスキー編曲によるデュカの「魔法使いの弟子」、最後にデュティユーの「交響曲第2番《ル・ドゥーブル》」が演奏された。
 因みに三善晃はパリ音楽院に学んだことがあり、デュティユーにも私淑した作曲家で、この「ピアノ協奏曲」はパリから帰国して間もない頃の、若々しい気魄にあふれた作品である。このような関連性を持たせたプログラミングは、すこぶる見事だ。

 山田和樹のオーケストラ制御も、ますます巧さを増したようだ。今日はダイナミックな作品ばかりなので、そういう音楽が得意な日本フィルもここぞとばかり猛烈な勢いで鳴りわたったが、その一方、「ピアノ協奏曲」の中間部(アンダンテ・カンタービレ)のような弱音の叙情個所においても、透明な美しさを余すところなく発揮させるという幅の広さを聴かせていたのである。

 デュティユーの「ル・ドゥーブル」も、一昨年秋にカンブルランと読響の演奏を聴いた時に感じたのと同様、この曲はCDよりもナマで聴いた方が圧倒的に素晴らしい━━指揮者のすぐ前に配置されているソロ・グループと、背後に拡がる大オーケストラとの対比が、空間的な拡がりをもって聴き取れるからだ。
 そして、今日のヤマカズ&日本フィルの演奏は、極めて若々しく活気があって、より「面白く」聴けたのであった。
 なお、協奏曲でソロを弾いた萩原麻未も、怒号するオーケストラを相手に一歩も退かぬ快演を聴かせて、素晴らしかった。

 財政的にも苦しいはずの自主運営オーケストラが、よくこれだけ意欲的なプログラムを定期に組むものだ。見上げたものである。

コメント

こんにちは。正指揮者、山田和樹は意欲的なプログラムも含めてこのところ活躍が目立つようですね。仰る通り自主運営という厳しい状況でも毎年2月に欠かさず九州に来てくれる、我々には有難いでは済まない存在です。九州公演では今回のようなプログラムは考えにくいですが(私にはそれで十分)、正指揮者の指揮でも名曲プログラムを聴いてみたい気がします。約2週間のスケジュール調整は難しいのでしょうね。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/3036-5cf4c7d9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

























Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

お知らせ

●2007年7月以前のArchivesを順次、アップロード中です。併せてご覧下さい。
2007年7月
2007年6月
2007年5月
2007年4月
2007年3月
2006年8月
2006年7月

Category

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」