2020-04

2018・9・6(木)「わ」の会コンサートvol.5

      調布市文化会館たづくり くすのきホール  7時

 ワーグナーの「ワ」と、指環の「環(わ)」に、「和」━━で「わ」の会と名乗る声楽グループ。彼らが主宰する簡易型(?)ワーグナー上演シリーズの第5回。

 今回は「Erwachen」(覚醒)と題しての演奏会だったが、あいにく「ジークフリート」の「ブリュンヒルデの目覚めの場」の二重唱を歌うはずだったジークフリート役の片寄純也が体調不良で降板したため曲目が変更され、「神々の黄昏」からの「ブリュンヒルデの自己犠牲」が演奏された。そこだけは「覚醒」から「黄昏」になってしまったわけだが、まあ致し方ない。

 結局、プログラムは、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の第3幕前半から「ザックス、ヴァルター、ベックメッサーの場面」、休憩後に「ジークフリート」から「さすらい人(ヴォータン)とエルダの場」、そして前述の「神々の黄昏」からの━━ということになった。
 出演は大塚博章(ザックス)、二塚直紀(ヴァルター)、大沼徹(ベックメッサー)、友清崇(さすらい人)、金子美香(エルダ)、池田香織(ブリュンヒルデ)、木下志津子(ピアノ)、城谷正博(指揮)、吉田真(字幕&プレトーク)。

 歌手陣の中で、金子美香は、今年のバイロイト祝祭に「ヴァルキューレ」のグリムゲルデ役でデビューしたことで注目されていた。彼女の歌は、私は2009年に「ウリッセの帰還」での妻ペネロペ役で初めて聴き、いいと思っていたのだが、それ以降は「指環」のラインの乙女たちとか3人のノルンやヴァルキューレ、「魔笛」の3人の侍女、「ルサルカ」の森の精たちといった役柄でしか聴いていなかった。今回は智の女神エルダ役で、その深々とした力に満ちたメゾ・ソプラノの歌唱をじっくりと聴けたのは幸いだった。

 池田香織の「ブリュンヒルデの自己犠牲」は5年ぶりに聴く。今日はちょっと力み過ぎだったような気もするが、しかし劇的緊迫感は充分。来年3月のびわ湖ホールでの「ジークフリート」がいよいよ楽しみになる。
 ピアノの木下志津子の鮮やかさはいつに変わらず、ワーグナーのオーケストラの雰囲気をそのままピアノで再現してくれる。「ジークフリート」から「神々の黄昏」へは切れ目なしに繋げ、しかも「自己犠牲」の歌が終ったあとの幕切れ(あの大変な個所を!)まで、約50分間連続して演奏したのだから、見事なものである。

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