2018-09

2018・6・27(水)P・コンヴィチュニーの「魔弾の射手」プレトーク

     東京ドイツ文化センターホール  7時

 「二期会プレ・ソワレ ペーター・コンヴィチュニーを迎えて 東京二期会オペラ劇場『魔弾の射手』プレトーク」と題され、「演劇についての新たな考察」なる副題も付されたトークの会。
 要するに7月18、19、21、22日に東京文化会館で上演される東京二期会の「魔弾の射手」(ウェーバー)のための事前講演会とでも言うべきか。

 好みが分かれる超個性的な演出家だが、さすが日本では今なお根強い人気を誇る御大だけあって、200席ほどのホールは満席。
 ただし、「『魔弾の射手』プレトーク」と銘打ったにしては、ネタバレを恐れて話はあまり詳細には及ばない(ハンブルク上演記録のDVDは以前から発売されているのだが)。
 従って、コン様が語った『魔弾の射手』関連の話は、せいぜい━━

➀演出の時代背景は30年戦争の時代、作曲された1815年頃の時代、それに現代である
②登場する悪魔ザミエルは、社会における不正などの「悪魔的な事象の象徴」という解釈である
③今回ザミエル役を女性(元宝塚トップスター大和悠河)にしたのは、自分が長年生きてきた結果、世の中では女性の方が悪いと思うようになったからだ(これは半分冗談だったらしいが、ともあれ悪魔に「新しいアプローチを試みたかったゆえ」だそうだ)
④舞台上に登場する美しいヴィオラ奏者(今回はナオミ・ザイラー)は、悪魔の化身である
⑤最後の場面に突然出現する「森の隠者」とは何者か? 得体のしれぬこの男の意見を権力のある領主がいきなり素直に聞くこと自体が明らかにおかしい、ゆえに自分はそこに1815年頃のウィーン会議(反動政治の象徴的存在)の時代を視、そして現代の強力な「大スポンサー」(!)の存在を当て嵌めた

━━とまあ、ほかに一つか二つ、という程度である。私の感想では、特にこの⑤は、実際の舞台と照らし合わせてなるほどと頷ける要素を多く持っているだろう。

 「魔弾の射手」以外には「エフゲニー・オネーギン」「ドン・カルロス」「イェヌーファ」などの舞台の話も出たが、せっかく大コンヴィチュニー殿を招いたのだから、司会者は専ら「質問者」に徹して、御大の話をもっと多く聴けるような構成で進めた方がよかったのではないか?

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