2019-11

2018・6・21(木)飯森範親指揮山形交響楽団東京公演

     東京オペラシティ コンサートホール  7時

 山響、恒例の東京公演「さくらんぼコンサート」。
 音楽監督・飯森範親の指揮で、モーツァルトの「交響曲イ短調《オーデンセ》」、ショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」(ピアノが金子三勇士、トランペットは井上直樹)、ドヴォルジャークの「交響曲第8番」。コンサートマスターは高橋和貴。

 モーツァルトの「オーデンセ」━━偽作の疑いもある曲だが━━における、山響の弦の綺麗なこと。張りと明るさと活気があり、生き生きとして爽やかだ。ホルンもいい。モーツァルトの交響曲を長年にわたり手がけ、全集CD(エクストン)も出したほどの飯森&山響の面目躍如たる演奏と言えるだろう。こういう演奏を聴くと、今さらながらだが、昔の山響と同じオーケストラなのかと、改めて感慨に浸ってしまう。

 ショスタコーヴィチの協奏曲では、金子三勇士がピアノ・ソロを弾いたが、このアイロニーの豊かな曲では、もっとワイルドにはじけてもよかったのではないか? トランペットのソロはステージ奥に位置し、こちらはすこぶる勢いが良かった。

 ドヴォルジャークの「8番」も起伏の大きなエネルギーを全開させた大熱演で、第3楽章では木管に洒落た表情をつけたり、第4楽章ではコル・レーニョで野性的な音を響かせたり、随所に凝ったニュアンスを散りばめた演奏を披露してくれた。
 ただ、その勢いの良さはいいのだが、両端楽章では金管群が異様に張り出して聞こえ、特にホルン群は「音が回って」聞こえ、しばしば弦楽器群(10型編成)を霞ませてしまったのには戸惑った。このオペラシティのホールの2階席正面の席では、金管がもろに響いて来るという癖が以前からあることは事実だが、今まで数え切れぬほど聴いたオーケストラの中で、今日ほどそれが顕著だった例は他にない。

 弦の数が少ないからではないか、と言った人がいたが、そんなことはないはず。私は飯森&山響が山形テルサホールで、弦10型編成でブルックナーの交響曲を完璧なバランスで演奏していたのを何度も聴いたことがある。
 となると、何が原因なのか? もしかしたら今日は、楽器の配置と、このホールの音響的な癖と、こちらの席の位置などが相互に影響しあっていたのかもしれない。

 開演前には、例の如く指揮者と、山響の西濱秀樹・専務理事兼事務局長とのプレトーク。今日は少しおとなしい雰囲気だ。西濱さん自らのプレトークには賛否両論あるようだが、関西フィル在籍時代から名物となっているのだから、これはこれでいいのではないか。
 なお西濱さんのご実家は大阪だが、先頃の地震では家屋が全壊同様の被害を受けた由。お見舞い申し上げる。

 ホワイエは例の如く、山形ムード一色の賑わいで、「つや姫」や、佐藤錦のさくらんぼなどをはじめ、山形の名産品がずらりと並べて販売されており、それを買う客が延々長蛇の列。買ったものを入れた袋のガサガサノイズを防ぐために、それらをすべてホワイエで(クロークではない)一時預かりするという心憎い気配りもなされている。
 配布されたプログラム冊子にシールだか何だかが貼ってあれば、それが例年通り「佐藤錦の美味しいさくらんぼ」が当選したというしるしだとのこと。私は当たらなかった(何年か前に一度当ったことがある)が、帰りがけに出口で主催者が配っていたシベールの「さくらんぼラスク」と、でん六の菓子「味のこだわり」とが入ったお土産袋を、また親切な知人女性がいち早く買っておいてくれた山形米によるおにぎり(2個入り)を貰い、満足して帰った。

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