2019-12

2018・5・26(土)新日本フィルの生オケ・シネマ「黄金狂時代」

      すみだトリフォニーホール  1時

 映画上映と、それに合わせたオーケストラの生演奏というのは最近人気を呼んでいるらしい。
 新日本フィルハーモニー交響楽団が毎年開催しているチャップリンの無声映画シリーズも、「モダン・タイムス」「街の灯」に続く今年は第3弾で、「チャップリンの黄金狂時代 THE GOLD RUSH」である。人気も定着したらしく、なかなかの客の入りだ。昼夜2回上映の、その昼の部を観る。

 舞台後方一面にセットされた巨大なスクリーンの下前方で新日本フィルが演奏し、オリジナルの音楽からスコアを再構成したティモシー・ブロックが、前回同様にみずから指揮も執る。

 このサイレント映画が公開されたのは1925年で、当時はもちろんチャップリンの原案による簡単な音楽が上映に合わせて演奏されるだけだった。が、のち1942年に彼みずから音楽を大規模なものに作曲しなおし、MGM社のマックス・テールによるオーケストレーションなどの協力を得た新しいスコアをつくり、サイレント映画用の字幕の代わりに自らのナレーションを入れた映画として上映した。
 但し、今回上映されたのは、1925年版のサイレント映画スタイルの字幕を復活させ、それに1942年版の音楽を組み合わせたものだとのことである(この部分、映画のクレジットおよびプログラム冊子掲載の片桐卓也さんの解説による)。

 ストーリーはアラスカのゴールドラッシュの時代を背景としたコメディで、感銘度から言えば昨年上映の「街の灯」に遠く及ばないけれども、チャップリンの巧みな演技から生まれるユーモアとペーソスは、やはり並のものではない。
 そしてまた、映像と音楽とが実によく合っており、場面の細かい変化にも合わせた音楽の表情の動きの巧みさには、全く感嘆するほかはない。映像と音楽の切り替わりのタイミングがちょっとずれるというところもなくはなかったが、しかしティモシー・ブロックは実に巧く映像に合わせて指揮をする。

 約90分間、切れ目なく続く音楽を当然のことのように聴きつつ映像に魅惑されていたが、ふと気がつけば、舞台では新日本フィルがずっと続けて演奏していたわけで、━━本当にお疲れさまでした。
 昨年同様、指揮者とオケにも絶大な拍手が贈られたが、サイレント映画時代には「楽士たち」にもこのように大きな拍手が贈られたかしらん?

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/2967-39d479e6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

























Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

お知らせ

●2007年7月以前のArchivesを順次、アップロード中です。併せてご覧下さい。
2007年7月
2007年6月
2007年5月
2007年4月
2007年3月
2006年7月

Category

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」