2019-10

2018・3・23(金)東京・春・音楽祭 ぺトラ・ラング

       東京文化会館小ホール  7時

 ブラームスはアンコールの「子守歌」を含め6曲、マーラーは「リュッケルトの詩による5つの歌曲」、ヨーゼフ・マルクス(1882~1964)5曲、R・シュトラウスはアンコールの「献呈」など3曲を含め10曲が歌われた。ピアノはエイドリアン・バイアヌ。

 彼女の歌うワーグナーの舞台作品はこれまで何度も聴いて来たので、リートの場合は如何なりや、と興味津々で聴きに行ったのだが、━━残念ながら、屈指のドラマティック・ソプラノ歌手、必ずしも最良のリート歌手ならず、といった印象を抱かざるを得なかったのは━━リートを歌う時に彼女が聴かせるあの独特の、癖の強い歌い方が私の好みに合わないという点は別としてもだが━━どの歌も同じような表情で歌われていて、精緻なニュアンスの変化に乏しい、という理由からでもある。

 今夜の彼女の歌唱の中で最も彼女の個性に合っていたのは、R・シュトラウスの作品群ではなかったろうか。こうして聴いてみると、この作曲家の歌曲には、如何にオペラ的な精神があふれているかということを改めて認識させられる。
 といってもそれは、R・シュトラウスの歌曲には精緻なニュアンスなどなくてもよい、ということではない。他の3人の歌手に比較して、シュトラウスのドラマティックな作風は群を抜いており、その素晴らしさがラングの個性を呑み込んでいた、とでも言ったらいいのだろうか? また彼女も、このリサイタルでは、どちらかといえばそういう劇的な歌を多く選んでいた。

 音楽とは別の話だが、前半ではホール内にずっと連続して響いていた金属性の発振音に悩まされた。特別な照明とか、TVカメラとか、そんなものに関連する回転音のような音である。多くの人が気にしていて、幕間では事務局も動いたのか、休憩後は、高音域のノイズだけはとりあえず消えていた。

コメント

私のようなバブル真っただ中からオペラ鑑賞ができるようになった人間にとって、特にブリュンヒルデ役を詠いまわすようになった歌手って。
聴いた歌手なら(”ジークフリート”でのブリュンヒルデ役 含む)
ギネス・ジョーンズ  ヒルデガルト・ベーレンス  ザビーネ・ハース  ジャニーヌ・アルトマイヤー  デボラ・ポラスキ  ガブリエーレ・シュナウト  ルアナ・デヴォール  スーザン・ブロック リンダ・ワトソン ナディーヌ・ゼクンデ エヴァ・ヨハンソン  カタリーナ・ダライマン  イレーネ・テオリン  ニーナ・ステンメ  ぺトラ・ラング キャサリン・フォスター

などなどになります。ほとんどの歌手はワルキューレ・神々の黄昏も歌いますが。

>>R・シュトラウスの作品群ではなかったろうか。
この人たちの中で順調にゆっくりとキャリアを温めてきた人でありながら、歌曲をきちんと温めてきた人どれだけいるのかな。と私は思ってしまいました。
この中の人に、本当の端役/小さい役から成長してきた人もどれだけいるのかなって。
この中の歌手の一握りは ”薔薇の騎士”のマルシャリン も歌えた人 で成功を収めている人もいました。
今は昔、デボラ・ポラスキのリサイタルをサントリーホールで聴いたことはあります。小ホールでやってほしかった。曲目は忘れましたが良かったです。あんなに派手に招待券を乱発しなくても良かったのに。と残念に思いました。記憶が正しければ、1997年11月16日(日曜日)夜公演。

東京で草津に向かう途中に亡くなってしまったヒルデガルト・ベーレンスが歌曲を歌っていることは、亡くなった時の報道で初めて知ったほどでした。結構、ドラマチックでない品のある作品も歌うように変化していたのだって。。

上記に挙げた歌手、現役時代に重たいオペラ作品を中心に歌っていた人の中で、リーダーアーベントできた人・できる人。どうなんだろう。

ぺトラ・ラング。。曲目の選定は面白い。
彼女の略歴を彼女の公式ホームページで見てみました。ウィグモアホール/シューベルティアーデ(多分、アンゲリカ・カウフマンザール?)でも歌っている。
ピアノ伴奏も、チャールズ・スペンサーやマルコム・マルティヌーとも共演している。彼女は立派にリート歌手として成立するんだなって。

歌手生命の温存を図ろうと原点に戻りながら、重たい役を消化していきたいのだろうか。

マンハイム カールスルーエ の歌劇場で歌っていた経歴があるようだから、自分の限界も知っていると思います。
リンダ・ワトソンもラインドイツオペラに戻って歌手活動げの所在地にしているようなことしているし。。

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