2019-04

2018・3・21(水)ソヒエフ指揮トゥ―ルーズ・キャピトル国立管弦楽団

       サントリーホール  2時

 トゥガン・ソヒエフとそのオーケストラ━━そう言ってもいいほど、ぴったり呼吸の合ったトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団との今回の日本ツアーは、今日が最終公演。
 プログラムはグリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲、プロコフィエフの「ヴァイオリン協奏曲第1番」(ソリストは諏訪内晶子)、ドビュッシーの交響的素描「海」、ストラヴィンスキーの「火の鳥」(1919年版)。

 諏訪内晶子のソロも、アンコール曲(バッハの「無伴奏ソナタ第3番」の「ラルゴ」)を含め、極めて清澄で、しかもしなやかさがあって聴きものだった。しかし、今日の圧巻はやはり第2部でのドビュッシーとストラヴィンスキーだったであろう。

 「海」は、オケにとって自国の作品だから、悪かろうはずがない。
 「波の戯れ」後半など、昔のハイティンクとコンセルトヘボウ管弦楽団(東京公演)での演奏にも引けを取らないほどの快いノリだったが、ソヒエフとトゥールーズのそれは、コンセルトヘボウのような彫琢された音の躍動美ではなく、むしろ自由な感興にあふれた、生々しい音による華麗な昂揚━━とでも言ったらいいか。
 「風と海との対話」の結尾にしても、如何にも気鋭の指揮者が若々しい気魄で劇的に盛り上げるといった感があって、微笑ましい。この「海」の演奏は、私がこれまで聴いたソヒエフとトゥールーズの演奏の中でも、特に優れた演奏のひとつに挙げられよう。

 「火の鳥」も、色彩感という点では卓越したものがあったし、その終曲の最後の数小節でも、怒涛の一押しが聴かれたことはもちろんである。
 このように、エンディングでいっそうの力感を導入して聴衆を巻き込むという、最良の意味での芝居気は、これまでのソヒエフにはあまりなかったような気がするのだが・・・・。

 アンコールは2曲で、またもや「カルメン」からの間奏曲と前奏曲。彼らは第1回の来日の時から、こればかりやっている。(以前にも書いたことながら)サービスは有難いけれども、たまには他に何かないでしょうか?
    →別稿 モーストリー・クラシック6月号 公演Reviews

コメント

期待通りの、いや期待以上かもしれない演奏会でした。
ソヒエフの、音を自在にあやつるさまが実に面白く、オーケストラもそれにイキイキと応え、熱演。指揮者をほぼ真横から見る席で、臨場感も楽しめました。

ソヒエフ、来年はN響でシェエラザードを振るようなので、楽しみです。

休憩時間には、初めて(ついに)東条先生をお見かけすることもできました。今後は私も在京オケの定期など頻繁(?)に出かけるので、同じ演奏を体感できる機会が増えそうな気がします。

余計な心配を御寛恕を

私は九十歳になり演奏会に行くことが不可能となり先生の音楽日記を読むことが唯一の楽しみとしています。私の体験から演奏会に行くことは勿論精神的な高揚を持ち得ますが、肉体的なダメージも極めて大きいのです。それは格闘技にも比する大きさでした。これを痛感したの八十歳の半ばからでづ。余計な心配でメールを差し上げて失礼ですが、先生は充分留意はされておられるっでしょうが、くれぐれも気を付けて。

アンコール

2009年11月の京都公演(諏訪内独奏のブラームスと展覧会の絵)でくるみ割り人形のパ・ド・ドゥをアンコールしてくれました。今回(西宮公演)も期待したのですが、ハープ2台の曲がメイン・プログラムにないと、なかなか聴くことができませんね。

もう一つの マンネリだったアンコール曲

>アンコールは2曲で、またもや「カルメン」からの間奏曲と前奏曲。彼らは第1回の来日の時から、こればかりやっている。(以前にも書いたことながら)

こんなオケもありましたよね。

ユーリ・テミルカノフ指揮サンクトペテルブルグ・フィルも、以前はよくアンコール曲に エルガー エニグマ変奏曲から ニムロット をやっていましたよね。あれには辟易させられました。(ソ連時代及びムラヴィンスキー時代との完全な決別を印象付けるかのような、「もう少し違ったのやれよ。」と思って、本題のプログラム構成で満足していたのに水をかけられるような興ざめ感を覚えたものでした。)
ニムロット そんなにやるんだったら客演指揮者先の ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団と一緒に来日してよ。と思ったものでした。

今はもう80歳近く。好きなことやってればです。

 

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