2019-06

2018・3・19(月)井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢

      サントリーホール  7時

 2日前に金沢で音楽監督在任最後の定期公演を指揮した井上道義。そして、同じプログラムによる本日の東京公演が、音楽監督としてこのオケを指揮する最後のステージである。
 演奏されたのは、プーランクの協奏曲「オーバード(朝の歌)」(ピアノ・ソロは反田恭平)、ハイドンの交響曲第6番「朝」、第7番「昼」、第8番「夜」。アンコールは武満徹の「他人の顔」の「ワルツ」だった。コンサートマスターはおなじみ、アビゲイル・ヤング。

 ハイドンの交響曲では、各パートのソロの部分が多いが、井上道義の指揮でこれを演奏するOEKの弦の各パートの首席奏者のソロが、また実に見事である。井上もまた、彼ら奏者たちを全面的に信頼し、楽しみつつ指揮しているかのように見えた。

 ステージにあふれたその雰囲気は、2007年1月以来11年におよんだ彼とOEKの共同作業の締め括りとして、実に相応しいものであったと言えよう。それは、昨年2月、僅か3年で首席指揮者のポストに終止符を打った大阪フィルとの最後のステージでの光景とは、まさに格段の違いがあった。今日の井上は、OEKとの温かい告別を東京の聴衆の前で存分にアピールしつつ、演奏会を終えて行ったのである。

 なお、反田恭平のソロ・アンコールはシューマン~リストの「献呈」だったが、この音色の澄んだ美しさは絶品であった。

コメント

新しい4月始まります金沢に新しい息吹の布石作ってくれて、ありがとうございます。

井上道義氏のおかげで、次への布石の基盤を十二分に金沢市に残してくれたことは、隣県に住む人間としてもうれしいです。
岩城宏之氏の死去後を担当して10年を超えて在任してくれたことは、大きい功績です。日本海側の恵まれた観光資源に恵まれた金沢に、クラシック音楽をより発展的にさせた功績は大きいです。
ただ、咽頭癌を患ったことは精神的には残念に思っていたであろう。大阪フィルはやりたいことを短期間で終わらせなければならず。二つ掛け持ちができなくなるきっかけは病気のことだったのではないかと憶測します。

観光資源に恵まれた金沢だからこそもありますが、日本海側のクラシック音楽普及の諸般の具体的事情を総合的に勘案してくれたおかげで次につなげてくれたことも大きな成果です。もちろん次の次に反動や揺り戻しはあってほしくはないけどその可能性はあったとしても、数年先までの大きな上り道を作ったことは確かです。

マルク・ミンコフスキがメインで指揮するようになる。もちろん海外にいる時間のほうが圧倒的だろうけど。(9月はベルリン国立歌劇場で”魔弾の射手”もあるし。ボルドーでの仕事も。)補うようにユベール・スダーンも来るようだし。若手もどんどん多用するだろうし。カジュアルな企画も豊富に用意してくるだろうし。その発展的きっかけは井上道義氏であることには変わりありません。

あと一つ、金沢は日本銀行の業務統括支店所在地です。明治時代末期からある日本海側唯一の経済的基盤を担う支店もあるのです。高松業務統括支店よりも古いのです。
日本銀行(業務統括)支店所在地のクラシック音楽普及は、大切なことだと思います。

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