2021-06

2018・2・11(日)ユーリ・テミルカーノフ指揮読売日本交響楽団

      東京芸術劇場 コンサートホール  2時

 土曜マチネーシリーズ。
 チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」とラフマニノフの「交響曲第2番」。テミルカーノフは、4年前の1月にサンクトペテルブルク・フィルを率いて来日した際にも、この2曲を併せたプログラムを組んでいた。

 協奏曲での今日のソリストは、ニコライ・ルガンスキ―。余裕をもった演奏ぶりだ。瑞々しい音色も相変わらず。ことさらなヴィルトゥオーゾぶりを誇示することなく、しかし闊達に、少し自由な感興をも交えて弾く。このソロが、どっしりと力感豊かに音を響かせる剛毅なオーケストラと微妙に拮抗しつつ進んで行く・・・・という具合だったのだが、豪華さや華麗さは充分だったため、結構愉しめた演奏になった。

 一方のラフマニノフの「第2交響曲」は、骨太で豪壮で、色彩感にも不足はなかったものの、響きに強弱の幅があまり無い━━つまりフォルティッシモとピアニッシモとの対比があまり際立っていなかったことが、一種平板な演奏という印象を生んでいたような気もするのだが如何? 2階席正面最前列で聴いた限りでは、オーケストラのテクスチュアも、必ずしも明晰に響いていなかったように思う。
 もっとも、日記を繰ってみると、4年前のサンクトペテルブルク・フィルとの演奏の時にも同じような印象を得ていたようである。とすれば、これらはテミルカーノフの意図的なアプローチなのかもしれない。また、今回も4年前と同様、「短縮版」が使われていたので、演奏時間も46分程度になっていた。

 テミルカーノフ、今回はあまり体調がよろしくないとかいう話(咳が出るとか?)。終演後に楽屋を訪ねてご本人に具合を訊いたら、「そうなんだよ、参っちゃったよ」と胸を押さえて顔を顰めていた。「お前は大丈夫なのか」と訊くので、こちらもそうはっきり言えるほどの状態ではないけれど、一応「元気、元気」と答えておく。今回の読響との、22日までの演奏会が無事に済むよう祈る。

コメント

テミルカーノフ氏も、今度の12月で80歳。
時々単身来日での公演はとても貴重な年齢になってきました。手兵との来日はもっと貴重になっていくでしょう。
とりわけ80歳を過ぎていくと1年ごとに顔相も変化していくし。。。

バブル時代に聴いた手兵とのオーケストラの指揮姿はとても若々しかった。

今度、読響とはルガンスキーとの組み合わせで、ブラームスのピアノ協奏曲2つ と 交響曲全曲が聴いてみたい。

以前は、終演後の拍手にもほとんど笑顔を見せませんでしたが、最近は笑顔が出ますね。
私もバブルのころから聴いていますが、演目もかなり固定的で、これは招へい元の要望なのか、本人の希望なのか。曲目が変わり映えせず、全盛期の名演を数々聴いている身からすると、それを超える演奏はあまり期待できません。
ブラームスは海外では演奏しているのですか。

なるほどさんへの 追記

<ブラームスは海外では演奏しているのですか。>

多分無理。だとは思います。
しかし、2番はシカゴ交響楽団への客演での演奏はあります。
シカゴ交響楽団の公式ホームページからどうぞ。

ベートーヴェンの”英雄”も選択肢もあります。45分ほどの演奏です。パリでの演奏会です。フランスムジークから放送されました。

現実的なのは、庄司 紗矢香とのブラームスかベートーヴェンだとは思います。
歳をとるとますます自分のできることしか演奏しなくなりますよね。冒険はしないです。

お返事、ありがとうございます。
80歳ですから、まったくの新曲はないかも知れませんが、本来、彼には広いレパートリーの蓄積があります。
ちょうど今、彼の自伝的な本が発売され、読んでいます。幼児期に、実父をナチスドイツに処刑される場面があり、これはいたたまれません。
やっぱりワーグナーなんかはやらないかも知れませんね。本のつづきが楽しみです。

大阪のテミルカーノフ

2/21日フェスティバルホール
「新世界」がメインということで二の足を踏んでいたが行くことに。最上階の一番奥の席。これがいい音なのだ。昔からそういわれていたが。
フィルハーモニーオケで数回彼を聞いてきたが読響とのコンビは初めて。いつものチャイコフスキーではなくドボルザークが彼には新鮮だったのか。1楽章を左手でたおやかに振り下ろす。2楽章のフルート主題をゆっつたり歌わせる。3,4楽章も迫力満点。ppも繊細に。日本のオーケストラもここまで来たかとおもった次第。アンコールはハンガリー舞曲1番。分厚い弦が全曲を覆いつくす。どちらも名演だった。体調は良くなったのだろうか。

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