2021-06

2017・12・19(火)小林沙羅ソプラノ・リサイタル

     東京オペラシティ コンサートホール  7時

 人気のソプラノ、小林沙羅のリサイタル。協演が鈴木優人(ピアノ)と川久保賜紀(ヴァイオリン)。
 これは、「東京オペラシティ リサイタル シリーズ」の「B→C(バッハからコンテンポラリーへ)」の第197回にあたるものだ。

 さすがにこのシリーズに相応しく、プログラムには、バッハの「カンタータ第36番」からの1曲をはじめとして、モーツァルト、ベートーヴェン、マルクス、プフィッツナー、ライター、シェーンベルク、さらに山田耕筰、池辺晋一郎、藤倉大、中村裕美といった日本の作曲家たちまで、実に幅広い作曲家の作品が含まれている。
 彼女が委嘱した曲もあり、また自ら作詞した曲もある。特に藤倉大作曲の「きいて」と「夜明けのパッサカリア」は彼女の委嘱作品で、今回が初演という。
 また、アンコール曲の最後に歌った歌曲「えがおの花」も、彼女自身の作詞・作曲によるものの由。

 その上、プログラム冊子に掲載されている外国の歌曲の訳もすべて彼女自身による。多才なひとである。衣装も凝りに凝って、あれこれ変えてやってみた、とエンディングのトークで語っていたけれども、私は情けないことに女性の衣装に関しては全くのオンチなので、「はあ、そうでしたね」と思った程度で、申し訳ない。

 正味90分、沙羅さんは、美しく清純な、輝きのある声で歌い通した。
 とりわけ冒頭で、無伴奏で歌った前述の「きいて」という短い歌では、「聴いて/聴いて・・・・」とさまざまなタイプの声を駆使して繰り返す歌唱が、まるで複雑なディレイのエコーをかけたような効果を出していて、よくあんな面白い歌い方ができるものだと舌を巻かされたものである。
 かような明晰極まる日本語の発音が、山田耕筰の音程の跳躍の激しい旋律線を持った作品でも保たれていたなら、さらによかったろう、とは思ったが・・・・。しかし、とにかく気持のいいコンサートだった。

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