2019-12

2017・11・12(日)ユベール・スダーン指揮東京交響楽団

        ミューザ川崎シンフォニーホール  2時

 1曲目の、マックス・レーガーの「ベックリンによる4つの音詩」は、つい2日前に上岡敏之指揮新日本フィルの定期でも聴いたばかり。滅多に演奏されない曲が何故か偶然接近して各楽団のプログラムに載るというケースは不思議によくあるものだ。

 しかしこちら、スダーンと東京響の演奏では、4枚の「絵」は、非常に隈取りのはっきりしたイメージで再現されている。第1曲の「ヴァイオリンを弾く隠者」でのソロは、コンサートマスターのグレブ・ニキティン。隠者というよりも、壮年の哲人と言った方がいいようなソロだったが、それはこの作品全体の演奏の性格を象徴していたとも言えよう。
 そのあとに、フランク・ブラレイをソリストに迎えての、ダンディの「フランスの山人による交響曲」が続き、気分は一気に開放的になる。

 休憩後はドヴォルジャークの「新世界交響曲」だったが、これもなかなか聴き応えのある演奏だった。郷愁とか民族音楽的叙情美が蔑ろにされていたわけでは決してないけれども、それよりもむしろ、毅然たる姿勢で屹立する、造型性の豊かな、がっしりと構築された「新世界交響曲」だったのである。これは、いかにもスダーンらしい個性を感じさせる演奏だった。聴き慣れた曲が、実に新鮮に聞こえたのである。東京響の管に、以前ほどの安定感がないのだけが気になるけれども。

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