2021-06

2017・9・27(水)パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団

     サントリーホール  7時

 9月B定期。バルトーク作品集で、「弦楽のためのディヴェルティメント」「舞踊組曲」「弦と打楽器とチェレスタのための音楽」という、━━管楽器の出番のえらく少ない(?)プログラムが組まれていた。
 だがN響のその弦(今日のコンサートマスターは伊藤亮太郎)のエネルギーは実に強靭で、サントリーホールのよく響くアコースティックも影響して、いっそうブリリアントなものになっていた。

 この弦の音色は、不思議に明るい。バルトークの音楽に、普通なら備わっている独特の陰翳は、この演奏からはあまり感じ取れない。
 もちろん、それはそれで一つの解釈だし、パーヴォ・ヤルヴィの音楽の特徴の一つだと割り切れば話は別だが、私個人の好みとしては━━「舞踊(舞踏)組曲」などでは、バルトークの民族的な荒々しい曲想に、もっと翳りの濃さが聴きたいところではあった。

 民族音楽的曲想と、所謂「黄金分割」の理論等に基づく厳しい構築とが絶妙な結合を遂げている傑作「弦チェレ」でも、N響の弦の豊麗さを最大限に発揮した立派な演奏が聴かれたが、どうもその範囲だけに留まったような音楽に聞こえてしまったのは、私だけだろうか?
 単なる指揮の切れの良さと、オーケストラの巧さだけでは、解決できない何かが残っているようである。

コメント

FM生放送で拝聴しました

ラジオからですので、感想になるかどうかわかりませんが、確かに弦の力強さ、明るさを感じました。途中休憩の間に解説者の方が、えらく感動して喋っていらっしゃいました。が、東条先生の「指揮の切れの良さとオーケストラの巧さだけでは、解決できない何かが残っているようである。」そうか・・・。民族音楽的曲想。なるほどです。

ヤルヴィのバルトーク

いつも拝読させて頂いております。
小生も当日2階席で聴いておりましたが、ディベルティメントの最初から透明感は有るが薄味なうねりがない印象を受けました。それは舞踏組曲、弦チェレで益々強くなり、録音の為の安全運転なのか、ラヴェルのようなバルトークも有りなのか?と帰途につきました。

小生も拝聴しました。

大変ご無沙汰しております。小生も拝聴いたしました。

「こんばんは。今、N響サントリー定期からの帰りの車中です。パーヴォ・ヤルヴィ指揮のオール・バルトーク・プログラムという少しマニアックなコンサートでした。感想としては、今一盛り上がらなかった感じがありまして、バルトークなんだから、民族的というか土俗的というか、その強い個性をもっと出してほしいと思わないでもなく、ところがN響の演奏は透明感のあるスマートなもので、おそらくこのあたりはヤルヴィのカラーでもあるのでしょうが、少し物足りなさを感じた次第。」

上記は、当日終演後、小生がクラシック音楽好きの知人に送付したメールです。席が1階最後列という、あまりよくない場所だったせいもあるのかな、と思っておりましたが、東条先生のご感想を拝読し、我が意を得たりと膝を打った次第です。

N響の演奏を聴いた後に小生の頭の中に蘇ったのは、ほんの10日ほど前の京都市交響楽団の東京公演(サントリー賞受賞記念)でした。あの京響の瑞々しい弦が奏でた、むせかえるような濃厚な歌(広上節)と、オケの皆さんから伝わってきた、あの迸るような熱いものを懐かしく思い出しておりました。あと、もう一つ蘇ったのは、2016年11月、内田光子さんとともに来日した、マーラー・チェンバー・オーケストラによる、指揮者なしでのディヴェルティメントの熱演でしたね。

10月に入ると欧米のメジャーオケが入れ代わり立ち代わり来日しますね。ニューヨーク、ロンドンに劣らない音楽都市東京で過ごす、秋のコンサート三昧を、そして、また東条先生のご高説を拝読することを楽しみにしております。

今回は東条先生の他三名様のコメントも幾分物足りないという点とその中身も似かよっていました。実演は聴けませんので今週末のテレビ放送を楽しみにしてますが。そういう物足りなさの原因は指揮者なのかオケなのか、またはこのコンビなのかあるいは日本のオケにある程度共通することなのか、そんなことを考えました。

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